• ポイントキャンペーン

神の国に殉ず―小説 東条英機と米内光政〈下〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 466p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784396633493
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

一体誰が彼らを裁けるというのか?東京裁判で一人は被告人席に、もうひとりは証言台に。同じものを愛し信じた二人の軍人。彼らの運命を分けたものは何だったのか―。

著者等紹介

阿部牧郎[アベマキオ]
1933年、京都生まれ。京大仏文科卒業後、会社員生活をへて文筆活動に入る。88年、『それぞれの終楽章』で第98回直木賞を受賞。以後、推理、時代、歴史小説など幅広い分野で創作を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

30
○他力本願の希望的観測に基づき戦争になり、なす術もなく敗戦したように感じます。指導者たちは選ばれた人であり、懸命に職務を尽くしたのですが、結果的に責任感のない近衛、勇気のない米内、思想のない東条、読んでいて辟易するくらいの状態になったのだなあと思いました。不快な実態を合理的に分析できなかったのが原因の一つだと思います。2023/05/10

KAZOO

28
東条英機という人は本当に損をしている気がします。確かに戦争を初めたのですが誰が首相に成っても同じ結末に至っていると思います。というのは世間がそのような世論を形成していたからだと思います。そのもとには軍部ということがあるのでしょうが、実際戦争をして敗戦になってそれでも民主主義になりこのような発展を遂げたのですから。原爆だけは余計でしたが。歴史にifはないと思いますが、戦争をしなかったら今の世の中はあったでしょうか?2014/10/12

黒猫

14
日本人として読んで良かった。天皇陛下がいかに国民にとって神として崇め奉られており、明治以降の国家神道を中心とした、世界に唯一無二の国であるとの思想に内閣も軍人も軍も国民も縛られ、雁字搦めにされていたとしか言えない。また国家神道に天皇陛下自身も縛られていたのではないか。普通の国であれば、ポツダム宣言を原爆投下前に受理できたのではないか?国体護持のためになぜ日本から連合国に交渉を持ち掛けなかった?その為に多くの尊い命が散ってしまった。やるせなさだけが残る。神の国に殉じたのは軍人も国民も同じだった。2017/06/02

CCC

6
自分には直接は関係のない昔のことなはずだけれど、やはり息詰まるものがある。誰も悪く無かったなんて事はないけれど、現代的な視点から一方的に断罪したり、上に全ての元凶を見るようなことは避けたいと改めて思った。それは今にも通じることだと思う。2013/04/16

遊々亭おさる

5
東条英機や米内光政に限らず、当時の政治や軍部の指導者達は困難な事柄に対して、ベストのまたはベターな選択をしようと努力した結果として悲惨な敗戦に繋がってしまったのだろう。先人達に敬意を払いつつ、東京裁判のように誰か個人に戦争責任を押し付けるのではなく、失敗の本質を見極め現在や未来に役立てることが大切と感じた。2012/07/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/727102
  • ご注意事項

最近チェックした商品