「ポスト真実」の時代―「信じたいウソ」が「事実」に勝る世界をどう生き抜くか

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「ポスト真実」の時代―「信じたいウソ」が「事実」に勝る世界をどう生き抜くか

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  • サイズ 46判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784396616113
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C0030

内容説明

イギリスEU離脱、アメリカ大統領、共謀罪、安保法制、原発事故、フェイクニュース、オルタナティブ・ファクト―嘘をついたもの勝ちの世の中に、なぜなったのか?最前線を疾るメディア・アクティビストと気鋭の日本文化・文学研究者が徹底分析!

目次

第1章 「ポスト真実 Post‐Truth」とは何か(ポスト真実の世界とはどんな世界か;ポスト真実の時代の四要素 ほか)
第2章 日本におけるポスト真実(日本のポスト真実時代;ポスト真実の時代を構成する四要素―日本の場合 ほか)
第3章 ポスト真実時代の情報とどう付き合うか?(ポスト真実時代の情報編集;AI以後の嘘と読解力 ほか)
第4章 ポスト真実時代のメディアとジャーナリズム(「ウェブで政治が動く」時代の到来;スマホ時代に情報はどう受容されるのか ほか)
第5章 対論・「ポスト真実」時代をどう生き抜くか(ポスト真実先進国ニッポン;ポスト真実の背景 ほか)

著者等紹介

津田大介[ツダダイスケ]
ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ポリタス編集長。1973年東京都生まれ。東京都出身。早稲田大学社会科学部卒。早稲田大学文学学術院教授。大阪経済大学情報社会学部客員教授。テレ朝チャンネル2「津田大介 日本にプラス+」キャスター。J‐WAVE「JAM THE WORLD」ナビゲーター。一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)代表理事。メディア、ジャーナリズム、IT・ネットサービス、コンテンツビジネス、著作権問題などを専門分野に執筆活動を行う

日比嘉高[ヒビヨシタカ]
名古屋大学大学院人文学研究科准教授。1972年名古屋市生まれ。博士(文学)。金沢大学文学部卒業、筑波大学大学院文芸・言語研究科修了。筑波大学文芸・言語研究科助手、カリフォルニア大学ロサンゼルス校客員研究員(2002‐2003)、京都教育大学准教授、ワシントン大学客員研究員(2009)を経て、現職。専門は、日本近現代文学・文化論、移民文学論、出版文化論など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Piichan

15
日本の既存メディアは、東京一極集中、記者クラブ制度などでエリート性がきわめて強く、大衆は自分たちに寄りそってくれるメディアとしてネットメディアに期待していたところがあったと思いますが、大衆に寄りそうのはものごとを単純化・エンタテインメント化して伝えてしまうリスクをともないます。利益を上げにくいインターネットではネットメディアがゴシップメディア化するのは当然のことでした。2018/01/01

猫丸

13
金が欲しい人が手っ取り早く日銭を得る手段としてフェイクニュースを垂れ流すチャンネルを作る、という手がある。食い詰めた状態とか、もともと無い才能を繕う、あるいは深刻な劣等感に悩む、などを一挙に解決できる契機ともなる。オレが悪いんじゃない、悪いのはアイツらだ。子供の論理であるほど強い伝染性をもつ。情報を金銭に変える企業に関してはある程度の制限が必要、との論調が出てくることが予想されるが、著者二人とも表現を法的に規制する方向は根本的に間違いであるとする。同感である。悪をなす者と個人的に向き合うことが重要だ。2019/05/13

さえきかずひこ

11
良い本だと思う。しかしこれだけTwitterというテクノロジーにドライブされる世の中が来るとはぼくも思っていなかったな…と感慨深く思ったり…といってもたった10年前の話ですけどね。巻末の対談があっさりしていて物足りない感じがする。友人が変な思想に染まったと気づいたら実際に会って話をしてみよう、という提言はうなづけるけど、実効性はあるんだろうか。日比さんも津田さんもヘイトスピーチなどの法規制はしない方がよいと考えているみたいなので、こんな感じのまとめ方になるんでしょうね。2017/11/14

とみぃ

7
2016年、オックスフォード英語辞書が今年の言葉として選んだのが「ポスト真実(post-truth)」だった。「世論を形成する際に、客観的な事実よりも、むしろ感情や個人的信条へのアピールの方が影響力があるような状況」を指す言葉ということで、イギリスの国民投票、アメリカの大統領選挙などで、一躍脚光を浴びた言葉とのこと。こうした状況の要因として、(1)ソーシャルメディアの影響、(2)事実の軽視、(3)感情の優越、(4)分断の感覚、が指摘される。日々の疲れと憂いと怒りと投げやりが、そこにあるようにも思った。2019/04/14

6
嘘ではなく、事実が多すぎることが問題だという。これは見る角度によって、存在の有無も程度も違ってくる「学校のいじめ問題」に置き換えて考えるとわかりやすい。現地で経験した出来事でも、端から決めつけた仮説ありきならば、「事実」はいくらでも歪められる。「科学」よりも「信仰」が勝つ時代を乗り越えるために、今は試行錯誤の段階なのだろう。2017/11/17

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