出版社内容情報
神野正史[ジンノマサフミ]
内容説明
歴史上、覇を唱えた「世界帝国」。それらの国々がどのように生まれ、絶頂をきわめ、衰亡したのか。これを検証し、「歴史法則」としてまとめる作業を通して、21世紀の混沌を紐解いていきます。
目次
序章 転換期こそ歴史から学べ
第1章 ローマ帝国―民主と独裁の絶妙なバランス
第2章 中華帝国―中華思想を支えてきたもの
第3章 イスラーム帝国―原理主義が生まれたのはなぜか
第4章 大英帝国―ヨーロッパの本来の姿とは
第5章 アメリカ合衆国―「覇権」はいつまで続くか
著者等紹介
神野正史[ジンノマサフミ]
河合塾世界史講師。世界史ドットコム主宰。学びエイド鉄人講師。ネットゼミ世界史編集顧問。ブロードバンド予備校世界史講師。歴史エバンジェリスト。1965年名古屋生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ロマンチッカーnao
23
世界史を覇権を取っていた国、ローマ帝国、中華帝国、イスラム帝国、大英帝国、アメリカ合衆国の誕生から発展、そして頂点を極めどのように没落していったのか。そこを詳しく見る事で歴史を読み解く内容。説明がとても分かりやすくすんなりと理解できました。しかし、ローマ、中華、イスラム、大英帝国までは同じような解説でわかるけれど、現在覇権をもっているアメリカに関しては、世界の状況が経済、科学、政治的にまったく違うので、他の四国と同じように没落するというのはそれは違うやろと感じました。勉強になった一冊でした。2016/12/28
coolflat
16
歴史の中で覇権国(ローマ帝国、中華帝国、イスラム帝国、大英帝国、アメリカ合衆国)がどの様に誕生し発展し、どうやって絶頂に達し衰退したのか。因果関係を示しながら解説しているので歴史の流れがつかめる。覇権国になるには理由がある。また覇権国が衰退するのも理由がある。歴史には法則がある。歴史法則は現在を考える教訓になる。一つの教訓に歴史に逆らう者は歴史によって必ず葬り去られるというのがある。ウィーン体制期にブルボン朝が葬り去られた様に、歴史に反動する者は歴史に抹殺される。明治憲法の復活を目論む安倍政権もまた然り。2016/12/16
孤独な読書人
7
どんな大国も必ず衰退する日が来るという話。2017/03/24
えりすこ
7
歴史は繰り返す、というのはまさにその通りなのだと思うのだけれど、実はそれは実感としてはわかっていない気がする。アメリカはすでに衰退期にある、との話が書いてあり、そんな気がなんとなくするよ、とも思うけど、アメリカがNo.1でない世界が来るなんて信じられないよね。それが人間の限界なのかも。2017/01/07
SAT(M)
5
わかりやすさという点に関しては、さすが河合塾の名物講師。世界史特有のややこしい固有名詞はポイントのみに絞る形で、大きな流れの説明に注力しているので、「この人だれだっけ」とページを戻らなくても、古代ローマから現代までの世界史をスムーズに理解できるようになっています。学生時代、世界史が苦手だった身からすると、授業の前にこの本を読んでおきたかったなと。ただ、歴史というのは解釈であり、マクロにもミクロにも無数の視点があり得るわけで。この魅力的なわかりやすさの裏には危うさもある、ということを理解しておかないと。2024/02/25
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