出版社内容情報
大幅加筆修正を加え、完結!
20世紀初頭のパリ。ヒモの恋人・レオンへ金を工面するうち、
娼館「メゾン・クローズ」で働くようになったコレット。
おかしなプレイをねだる変態紳士たち、恋人と自由を諦めない友人、
そして他の女へ入れあげ、2ヶ月も訪れて来ないレオン…。
そんな人々の渦巻く「欲望」をノートに綴りながら、コレットは気づいたのだった。
自分がレオンに抱く「本当の気持ち」にーーー。
連載開始から5年、
変態紳士の集う娼館を通して、「欲望」とは何か?を
問うてきた物語が、ついにグランドフィナーレ。
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※特装版仕様説明
【特装版 特典】
・コレットのノートを模したハードカバー仕様
・ポスターになるリバーシブル折りたたみカバー
・冒頭に連載時のカラーを12P分収録
安野モヨコ[アンノモヨコ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
17
現実は過酷で容赦がない。男は妄想という逃避で現実から目を背けるため、娼館に通う。女達はそんな男の妄想を手助けしながら、現実の圧倒的な力強さを改めて知るのだ。自分達の存在が妄想の一部なら、自分を取り巻くすべてが架空であるならば、より甘美な物語で現実から目を逸らそう。そんな意図でコレットは小説を書き始める。けれどコレットは、やがて知る。妄想であったはずの小説が、時に真実に気付かせてくれることを。(つづく)2019/01/26
Hisatomi Maria Gratia Yuki
1
『さくらん』よりは救いがあった。最後が彼女の夢や妄想ではありませんように。でも現実だったらまたアイツ、ヒモになるのかな……。ビジュアルとしてはコルセットとかガーターベルトなどのランジェリー類が好きなので、眼福でした。あと装幀が綺麗なので、上巻に続き、倍くらいするのに特装本のほうを買ってしまった。2019/02/02