出版社内容情報
なぜ、お前は人を殺すんだ?
誰が俺たちを襲うのか?
ロボットによる殺人事件の真相は?
襲い来る謎の組織!
機械嫌いの刑事が“存在すべからざる”女性型ロボットとの逃避行の末に辿り着いた、衝撃の真実とは。
警視庁第一機動捜査隊の相崎按人は、ありえない殺人現場に遭遇した。ジャンヌという女性型ロボットが主人を殺害、死体を洗浄していたのだ。尋問では犯行を認めたが、動機は守秘義務を盾に黙秘。そして人間に危害を加えてはならない「ロボット三原則」には抵触しないと主張する。製造元への移送を命じられた相崎だったが、武装集団に襲撃され……。衝撃の近未来SF×ミステリ。
内容説明
警視庁第一機動捜査隊の相崎按人は、ありえない殺人現場に遭遇した。ジャンヌという女性型ロボットが主人を殺害、死体を洗浄していたのだ。尋問では犯行を認めたが、動機は守秘義務を盾に黙秘。そして人間に危害を加えてはならない「ロボット三原則」には抵触しないと主張する。製造元への移送を命じられた相崎だったが、武装集団に襲撃され…。衝撃の近未来SF×ミステリ。
著者等紹介
河合莞爾[カワイカンジ]
熊本県生まれ。早稲田大学法学部卒。出版社勤務。2012年『デッドマン』で横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オーウェン
61
お手伝いロボットが当たり前のように支給されている未来。 人間に反抗してはならないロボットが父親を殺害する事件が発生。刑事の相崎はそのことに疑問を持つが、リース先に輸送の際に襲撃を受ける。アシモフが提示したロボット三原則を逆手にとって、なぜ殺害したのかという謎と逃亡のアクションを絡めている。徐々にロボットを信頼していく過程が面白く、連携を見せるとこなども考えられている。そして殺害した真相もロボット3原則に則っているからこその理由。某映画を連想する最後だが、SFの先見性からみてもかなり優秀な部類だと思う。2024/04/04
petitlyz
24
[再読]河合莞爾さんは好みの作品が多いのだけど、このジャンヌも1年ちょっと前に図書館で借りて読んだけど再読。1回目はジャンヌの強さと判断能力に感心していたが、もう一度読むと、AIが人間を超えてしまうことの怖さを思った。そしてジャンヌは感情を持たないのに、読んでるうちになぜか感情移入してしまう。そして、ロボットは人間の代わりに文句も言わずに働くなどと言われると、なんだかムカついてしまう。でも自分だってロボットのようになんか働けないんだから、そこが都合の良い考えなんだと気づかされる。またいつか読み返すかも。2023/06/08
活字スキー
20
近未来日本で普及しつつあった家事アンドロイドの一体が、「人間に危害を加えてはならない」というロボット三原則に反する殺人事件を起こした。それは単なるバグや故障ではなく、AIが何らかのブレイクスルーに達したからなのか……というあらすじが気になったのだけれど、SFとしてはごく優しい入門編といったところ。悪くはない、でもSF好きには物足りない。自分はミステリはあまり読まないので、本作はAIが身近になりつつある時流に乗って軽く読めるエンタメ、という印象かな。 2023/10/20
Yuri
20
上司からの借本。舞台は近未来。家庭用の家事ロボットが殺人事件を起こす。ロボットであるジャンヌの思考回路には驚愕と脱帽。いろいろと詰め込まれてる気はしますが、ごちゃごちゃしてなくて読みやすくて面白かった!最後の最後でジャンヌが微笑んだ感じです。2022/12/19
オヤニラミ
16
近未来にこの世界で起こりえるだろうリアリティある物語。未来の日本が人口減少により国家戦略として取り上げたのが、甚大災害に対応した自律行動ロボット。ある家族に家庭用としてレンタルされた「ジャンヌ」は自律行動ロボット三原則に抵触せずに主人を殺害し、刑事の相崎と共に製造元へ移送命令されるが…!!一線を超えてしまったAIの論理的定義を逃亡の中で突き止めた相崎とそれを手にしたい国家の陰謀まで、人間の本能や恐ろしさを見せられました。優しいロボットと少女の繋がりも温かくどんどん読む手が進められ最後まで面白い作品でした。2023/08/31
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- 和書
- 星落ちて、なお