出版社内容情報
有馬美季子[アリマミキコ]
著・文・その他
内容説明
文政五年、北紺屋町で料理屋“はないちもんめ”を切り盛りするのは、がみがみうるさいが憎めない大女将お紋、男たちを魅了する美人女将お市、口達者な見習い娘お花の三人だ。頻発する神隠しに悩む八丁堀の旦那たちを、自慢の秋刀魚料理で励ます。その晩秋、三人は日本橋の祭りを手伝うことに。ところが祭りに参加した女が倒れ…。食中りか毒か。女三人が謎を解く!
著者等紹介
有馬美季子[アリマミキコ]
1969年生まれ。慶應義塾大学仏文科卒業。2016年『縄のれん福寿―細腕お園美味草紙』で時代小説を志す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ドナルド@灯れ松明の火
18
お紋・お市・お花の活躍と機転で、お定殺しの犯人と頻発していた娘かどわかしの犯人たちが突き止められた。うまそうな料理の数々と3代にわたって明るい親子がメイン。だらしない同心小暮は付け足しだな。 ややお薦め2021/08/14
たんぽぽ
16
シリーズ第2弾は、秋の味。 前回の鮪に続き、今回は秋刀魚!どれも美味しそうです。 鮪、松茸、秋刀魚…お江戸では安価な庶民の味だったんですね。羨ましい。 今回もお紋、お市、お花の3人の個性が際立つ。 「はないちもんめ」の外で起きる事件は生臭いけれど、それも3人の活躍もあって解決。 安心して読める時代小説。2019/04/12
メルル
8
「はないちもんめ」シリーズ第二弾。町娘たちが連続して神隠しに遭う事件が発生中、日本橋の祭りを手伝った「はないちもんめ」の面々の前で事件発生。祭りに参加した女性が倒れた。この二つの事件はどう関わって行くのか。三人がまた首を突っ込み始めた。季節は秋。秋の味覚と回文による引き札。勢いがあって、ついつい暖簾を潜りたくなる。今回も三人の気風の良さに心が躍る。もう、どんどんやっちゃって。素朴な料理もやっぱり良い。日本酒をくぅ~~と一杯やりたくなるねぇ。2018/12/31
ダイアナ
7
今作もがやがや賑やかな「はないちもんめ」。でも常連の同心、木暮が抱える大店の娘ばかりが神隠しにあう事件は一向に解決せず。そんな中、食べ物を題材にした着物コンテストに料理のアイディアを提供することになったはないちもんめの面々。コンテスト当日優勝者が亡くなる事件が起き、大騒ぎ。美味しそうな料理で心をあっため、事件パートはきりりと引き締める。他の作品にはないこの騒がしさ、楽しいです。2020/02/16
陽ちゃん
7
親子孫三代で営む一膳飯屋〈はないちもんめ〉の安くて美味しい料理の数々。娘のお花、母のお市、祖母のお紋、それぞれが胸に秘密を持ちながら、口は悪くても和気あいあいとお互いを労っているのがよく分かります。同心の木暮たちが常連なためか、事件に関わることが多いですが、ずっと三人仲良く過ごせたらいいのに、と思ってしまいます。2019/09/16