出版社内容情報
小杉健治[コスギケンジ]
著・文・その他
内容説明
商いをやめ誰もいない旅籠に、娘が入り、忽然と姿を消した―。三年前、旅籠成田屋では若旦那が女中を殺し逐電。娘は女中の霊なのか?成田屋に娘を案内した大工が、普請場の屋根から転落。行脚僧、易者、関わった者はみな不審な死を遂げる。風烈廻り与力青柳剣一郎も怨霊騒ぎの探索へ。しかし成田屋で遭った人足が溺死し…。剣一郎は怪異を解き明かせるか?
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。87年『絆』で日本推理作家協会賞を、90年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞する。以降、社会派推理、時代小説の旗手として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
144
シリーズ最新刊。今回は町中の幽霊騒ぎ。大奥の幽霊騒ぎもあって、青痣与力に探索の指令が下る。親の死や病に兄の失踪、乗っ取られた旅籠の顛末・・怨霊との対決か?いやいや、そこは青痣与力だものしっかり、きっちりと解決してくれましたよ。すっきりです。健気なほどの太助の頑張りにも胸が熱くなるってもんです。次はるいや文七のその後も知りたいと思うのは私だけではないはず。2018/04/30
とし
95
風烈廻り与力青柳剣一郎「幻夜行」41巻。文七の代わりの太助さん、なかなか愛嬌があり明るくて面白いですね。ちょっと堅苦しい文七さんにも登場して欲しいですね。2018/07/21
夢子
23
潰れた旅籠の幽霊騒ぎで次々に人が亡くなり剣一郎が幽霊退治に向かうがそれは復讐のためにでっち上げた幽霊だった。剣一郎により無事に解決。またまた捜査一課長の名裁きだった。2025/03/02
ベルるるる
19
文七の代わりとなった小者の太助が大活躍。剣一郎や妻の多恵の思いやりに、太助の目にゴミが (ノ_<。)2018/08/09
真理そら
12
文七は文七郎になって武家修行中。蚤取り太助は明るい文七というキャラになって有能ぶりを発揮している。今回は幽霊や祟り方向で展開したけれど、青柳与力は合理的なのですっきりした解決を導く。でも朝顔の簪などの謎は残る。るいがいなくなって寂しいのは左門だけじゃない、読者も寂しい。2018/04/13