出版社内容情報
辻堂 魁[ツジドウカイ]
内容説明
柳原堤で物乞いと浪人が次々と斬殺された。殺しの夜の隅田川には奇声が響いてたという。探索を命じられた北町奉行所の平同心・日暮龍平は、絶大な人気を誇る女義太夫姉妹の存在を知る。その美しく物悲しい節回しとは対照的な、ひいき筋の旗本の異様な興奮振りを龍平は疑うが…身分を楯にした傲慢な若侍の暴走を、龍平の剛剣が裁く。迫真の時代小説第二弾!
著者等紹介
辻堂魁[ツジドウカイ]
1948年、高知県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、出版社勤務を経て執筆業に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベルるるる
22
親分の宮三がいい。すごくいい味出してる。それから小さな息子の俊太郎もかわいい。父親を見送る時、「日暮どの、お見送り致す」と言い、それに対して「お心遣い、痛み入り申す」と答える龍平もまた優しくていいお父さん。2019/01/08
はかり
14
全巻が一話だった。肝は娘義太夫の哀しい物語だが、結末はなかなかの迫力で、手に汗を握った。これは風の市兵衛シリーズに匹敵する出来栄え。時あたかも桜満開の季節に、これにめぐりあえたのも何かの因縁か。2017/04/12
蕭白
7
面白くなってきました。恬淡とした主人公の在り様も、個人的には好みです。2021/03/28
めにい
6
出版社を変えての新刊だった。すっかり忘れていて読みながら、ああこれは知っている話だと分かったのだが、結末まで覚えていない確認をしていた。ので、まあ購入して損したとは思わない。2016/06/23
タツ フカガワ
4
シリーズ2作目。北町同心日暮龍平が関わるのは、柳原土手で連続する辻斬りと、公儀勘定吟味役の嫡男の誘拐事件。やがてふたつの事件が……。練られた構成なのだが、痛快さではイマイチ物足りなかった。前作が面白かっただけにちょっと残念でした。2019/02/26