内容説明
神田岩本町一帯が燃えた。火元は古着屋の増田屋。店の金を盗んだ容疑で捕らえられた下男伝助が解き放たれた夜の出来事だった。火盗改めが火付け犯として伝助捕縛に向かうなか、当日その姿を見かけた青柳剣一郎は伝助が犯人ではないと確信する。ところが、伝助はその日から姿を消していたのだった…やがて紅蓮の炎に隠された陰謀を、剣一郎が快刀乱麻に暴き出す!
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。『絆』で日本推理作家協会賞を、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞する。以降、社会派推理、時代小説などを執筆し、幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
25
今回は、主人公風烈廻り与力青柳剣一郎と火盗改め横瀬籐之進の因縁確執対決の物語。また父の与力としての力量と罪に対する裁量をみてさらに成長していく剣之助の姿良かった今回は剣戟シーンは無かったのが残念かな。2013/09/27
夢子
14
今回は2人の無実のものたちの汚名を挽回し、本当に悪い人を退治するお話です。こんかいも、捜査1課長は、息子、剣の助と2人で活躍します。2024/09/20
だいしょう@SR推進委員会
7
冷静沈着、穏やかで、しかも知性があり腕もたつ。それがしゃらくさいと、剣一郎にも敵はあるのだが、人たらしでもある彼にとってはたいしたことはない。ちょっと出来すぎだよ~と思うが、事件の絡んだ糸から少しづつ真実にたどりついていくところは面白かった。息子夫婦の懐妊と娘の縁談話が今のところ、剣一郎の気になる悩みだが、そうなったら隠居くさくなりそうで、まだまだ先の話にしてもらいたい。2014/01/21
あかんべ
6
相変わらず渋い剣一郎だが、こんな親を越えるのは、並大抵ではないだろう。頑張れ剣之助!けど、捕まれば獄門なのがわかっていて敢えて迷宮入りの事件を蒸し返すか?盗賊ってそんなに立派?やっぱり二千両目的だよね。2013/11/12
昌子♪♪
1
火盗改め横瀬藤之進の独りよがり!2017/09/25