内容説明
九歳になる音羽の色茶屋の倅・藤蔵は、勘定方を輩出する算勘専門の私塾入門を目指し、“算盤侍”唐木市兵衛を師に招いた。同じ頃、市兵衛の周囲には、殺気を纏う托鉢僧や謎の祈禧師集団が出没、不穏に。一方、芸者勤めをする藤蔵の姉・歌は、旗本・桜井長太夫につきまとわれていた。やがて祈禧師らが動き始め、江戸を地獄に変える夜が始まろうとしていた…。
著者等紹介
辻堂魁[ツジドウカイ]
1948年、高知県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、出版社に勤務。その後退職して本格的に執筆業に入る。迫真の剣戟と江戸情緒溢れる人の絆を描く作風には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫綺
55
シリーズ第6弾。今回市兵衛のお仕事は、算学の家庭教師。色茶屋の倅・藤蔵9歳が私塾入門を目指す。終盤、不穏な炎が吹き荒れる怒濤の展開!急ぎ下巻へ!2024/02/19
はにこ
36
市兵衛さんの今回のお仕事は家庭教師。数学が苦手な私には、算術の解説が全く理解出来なかったが、藤蔵は見事合格。しかし、藤蔵の家、大清楼には桜井の魔の手が。お歌を救えるか?盗賊や托鉢僧とどう繋がっていくのか目が離せない。下巻へ。2020/08/26
み
28
今回も美しい女子に好意を持たれた頭脳派の市兵衛さんから始まり、これから剣の市兵衛な感じ。下巻に進みます。2015/10/28
ひさか
25
2012年5月祥伝社文庫刊。書下ろし。シリーズ6作目。商家の天才少年の家庭教師に就いた市兵衛の活躍の上巻。「アキレスと亀」の説明をする市兵衛が面白い。京都修行時代に関わりのある僧兵との因縁や盗賊団の暗躍など、大掛かりな展開も楽しめる。2018/06/18
jima
22
算数問題、図形を使ってよ。2018/10/13