内容説明
中国での最新戦闘機の奪還作戦に際し行方不明となった傭兵・藤堂浩志。恋人の美香をはじめ、傭兵チームは捜索をチベットで続けていた。同時期、チベット自治区で、中国人の警官を襲撃し、武器を奪っているグループの中に「参謀」と呼ばれる日系人の姿があった。彼の正体は!?浩志を追う傭兵チームはやがて彼らと衝突。チベットを巡る謀略が明らかに。
著者等紹介
渡辺裕之[ワタナベヒロユキ]
1957年名古屋市生まれ。中央大学経済学部卒業。アパレルメーカー、広告制作会社を経て、2007年『傭兵代理店』(祥伝社文庫)でデビュー。同作が人気シリーズとなり、アクション小説界の新星として注目されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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absinthe
188
現代チベットの惨状が書かれる。本作は勧善懲悪がかなり前面に押し出されている。チベットで悪の限りを尽くす人民解放軍とそれと戦う正義の男たちという、深く考えずに読める娯楽大作。それでもチベットの惨状については文献リストも長く、描写の本気さが伺える。マンネリを打破するためか、クリフハンガーで終了となった前作からいきなり1年後。本作の主人公は記憶喪失の男だが、それが誰であるかは公然の秘密。この作家、楽しませ方がどんどん上手になってる。2019/07/17
future4227
31
シリーズ第8弾。前作からの続きで、前半はチベット山中で行方不明となっている主人公の捜索活動がメイン。あまり知られていないチベットの実情が語られる。全てが真実ではないだろうが、中国政府のチベット統治政策は酷いもんだ。ナチスのユダヤ人虐殺に匹敵する民族浄化政策と差別意識だ。理不尽な殺戮と領土進攻。強制労働や公開処刑。子孫抑制のための不妊薬投与。パンダの生息地も中国がチベットから武力で奪ったものとは。ダライ・ラマが亡命してるわけがよくわかる。中国は怖くて行きたくないな。なぜ国際的非難を浴びないのか不思議だ。2017/05/16
み
25
さくさくと♪前作から1年も経った設定(@_@)美香さんイイ女だね〜。チベットのことは、見聞きしたことがなく、へ〜、え〜、と読みました。次の舞台はどこでしょ?2019/07/15
まぁにぃ
11
傭兵代理店シリーズも8作目まで来た。 今回の舞台は中国、それもチベット自治区。 中国の傍若無人さも描かれており、背景は暗い中で、リベンジャーズのメンバーが光り輝く。 藤堂の行方不明の原因が少々ベタだったが、美香の一途な思いがグッときます。 次にどう、つながる?2015/12/11
hiromio
5
シュウマがいけないとは言いませんが、こんな風になってしまいましたのね。書き方はあいまいですが、そうだろうなとは思っていましたが、まさか、美香さんがこんな風になってしまうはね。ラプターって、本当に罪作り。今回はチベットのこと。チベットはダライラマ問題で、いろいろ日本でも話題になっていますので、ある程度はしっていましたけど。各施設の件は、、、本当なんでしょうね。多分2018/03/05