内容説明
日本橋小網町の醤油酢問屋「広国屋」に風のように一人の男が現われた。“算盤侍”の唐木市兵衛である。使用人の不正を明らかにしてほしいということだったが、折しも広国屋で使う艀に直買い(密輸)の嫌疑がかかっていた。市兵衛は店を牛耳る番頭の背後にいる、古河藩の存在を知る。その側用人と番頭の企みとは?風の剣を揮う市兵衛の活躍やいかに。
著者等紹介
辻堂魁[ツジドウカイ]
1948年、高知県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、出版社勤務、小説誌などの編集に携わる。その後、退社し執筆活動に専念。迫真の剣戟と江戸情緒溢れる人の絆を描き、評価が高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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めぐ
60
風の市兵衛シリーズ3作目。やっぱり市兵衛は強いなぁ。綺麗な女将やお嬢さんが出てきて市兵衛が支えるというのは、これから20作品ずっと続くのだろうか。途中からネタ切れにはならないのだろうかと楽しみだ。今回は、市兵衛だけが活躍するのではなくて、いろいろなお役人さん達の調査で外堀が埋まって行くのが楽しかった。兄の信正の純愛を思うと、市兵衛との兄弟の関係性がなんとも切ない。2018/06/21
紫 綺
53
「風の市兵衛」シリーズ第3弾。NHKドラマではここまで。今回は醤油酢問屋「広国屋」で大活躍!古河藩との抜け荷という悪巧みに、風の剣が舞う。スカッと爽快!2023/11/23
万葉語り
44
シリーズ3作目。ここまでドラマで見たので筒井康隆と向井理で兄弟が思い描けた。あおは本当に死んだのか。この先も読み進めたい。2018-1752018/09/13
ひさか
32
2010年10月祥伝社文庫刊。書下ろし。風の市兵衛シリーズ3作目。醤油酢問屋から不正の調査を請負う。陰にひそむ悪を成敗する爽やかな市兵衛とレギュラー登場人物達の活躍が楽しい。2018/06/11
み
31
粛々とシリーズ読み進めます。市兵衛さん、今回はソロバン系でなく強い系でした。今でいう派遣社員として働いてる割りには、危険と難易度が高すぎなそうな。三作目にして市兵衛さん好きです、どんな女子がお好みなのか?そこも気にしつつ読んでいきます♪2015/10/19