内容説明
蝋燭を手に二階家に立て篭もった男。周囲の住人は火事を恐れて騒然となった。しかし平井大二郎と名乗る旗本が、隙を衝いて男を袈裟懸けに斬り捨て、騒ぎは落着する。平井は一躍英雄と称えられるが、一部始終を目撃した青柳剣一郎は、平井の挙動に言いしれぬ不気味さを覚えていた。探索の末、炙り出された騒ぎの真相と平井の過去。剣一郎は罪なき人々を救えるか!?書下ろし長編時代小説。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。『絆』で日本推理作家協会賞を、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞する。以降、社会派推理、時代小説などを執筆し、幅広く活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベルるるる
21
次々と人を殺している大身旗本の次男。身分に守られ、遺族たちは泣き寝入りをするしかない。だが、生きる希望を失った男たちが力を合わせて敵討ちをする。命を投げ捨て、娘の、息子の、妻の、無念を晴らそうとする。剣一郎の人情裁きがあるものの、やっぱり男達が哀れだった。2016/12/13
夢子
13
旗本のバカ息子の悪行をバカ息子に殺された者たちが復讐するが、またまた、青柳剣一郎は、人情ある裁きをうけさせる。捜査1課長相変わらずカッコいいですよね。2024/08/14
さつきばれ
2
シリーズ16作目。 宇野さんは良い上司だなぁ。ちゃんと剣一郎の性格を分かりぬいて信頼しきってらっしゃる! 剣一郎の人情裁きも良かった。度々弱気になりながらも、真実を求めて調べ回る姿勢がとても良い。やっぱり父子の連携プレーよりは、今回の様な元々の剣一郎どっぷりの方が断然良いです。 最後の引き回しの場面はウルっときたけれど、事件の真実を知ると何ともやるせなかった。あまりにも理不尽な下手人でした。2019/11/04
昌子♪♪
1
驕る旗本は久しからず!?2017/08/30
犀門
1
#118★★★★★2013/09/17