内容説明
十二巻を数える「密命」シリーズで、これまで語られなかった金杉惣三郎十代の青春を描く中編小説「虚けの龍」を収録。さらに、著者インタビュー「闘牛から時代小説へ」、「密命」の舞台である芝七軒町から大川端までの道のりを現代地図・古地図を併せて案内する「歩いてみた『密命』江戸東京」、登場人物紹介など、「密命」を余すことなく解剖する特別書下ろし文庫。
目次
『密命』番外・惣三郎青春篇 虚けの龍(佐伯泰英)
闘牛から時代小説へ―佐伯泰英インタビュー
登場人物紹介
歩いてみた『密命』の江戸東京
密命論
『密命』の時代
惣三郎十一番勝負!
金杉父子の剣と修行
金杉清之助・父を超えて
佐伯泰英作品総覧
『密命』年表
佐伯泰英写真ギャラリー『闘牛』
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kenitirokikuti
6
図書館にて。ベストセラー作家、佐伯泰英のデビュー作シリーズの読本である。インタビューでずっと初版止まりで再版なし作家だったことが語られている。東野圭吾もあんまり売れない作家期間が長かったと覚えているが、何が売れる作家への契機となったのか、よく分からない。新聞の縮刷版で祥伝社文庫の広告を見てみようかなぁ、と考えている。2021/06/30
かるまじろ
0
武者修行中の清之助が吉宗主催の大剣術大会に将軍からの直々の命により参加する為に江戸へ向かう最中で、ここまでを振り返る意味を含めて手に取った。 佐伯泰英の名を世に知らしめた描きおろし時代小説「密命」シリーズの第1巻「密命 見参!寒月霞斬り」から第11巻「残夢 密命・熊野秘宝剣までの作品を登場人物や物語に関連する江戸古地図と現代の地図の対比、時代背景や江戸の庶民の暮らしぶりなどに筆者自らの案内で触れていく内にまるで芝七軒町から大川端までの道のりを金杉惣三郎と共に歩いているかのような気持ちになる「密命」入門書2016/06/21
sumjin
0
剣の道で悩む16歳の惣三郎の物語、いいですね。清之助の歩みとの比較としても面白いです。物語の時代背景、町の特徴、いろんな制度の説明は勉強になりました。密命を知るだけでなく、享保の時代、現在の東京との比較、佐伯氏の時代小説の紹介など常に手元に置いておきたい本です。2013/03/16
はじこう
0
地図はとても便利! 図書館で借りたが後日購入しようと思う。 第13~終巻版も出ないかなぁ~? 『虚けの龍』はあまりに短い。完結したことだし是非続編を!2012/03/12
sfこと古谷俊一
0
密命シリーズについて。少年時代の主人公を描いた短編収録。2008/09/14