内容説明
渥美さんは、私の人生の師でした。国民的スター「渥美清」を演じ続けたその素顔。最後の日々。すべてを語りたい。
目次
第1章 オレはガンだからね―私がその病名を告げられた日
第2章 わが人生の師―人として役者として、数え切れない「教え」があった
第3章 「渥美清」と「車寅次郎」―日々の積み重ねのなかで追い求めたもの
第4章 老いることと死ぬこと―病を抱えながらも、なぜ最後までロケに臨んだのか
第5章 晩節を生ききる―「そのとき」を迎えるまで
未完の夢―あとがきにかえて
著者等紹介
篠原靖治[シノハラセイジ]
神奈川県出身。1976年、松竹に入り俳優の道に進む。映画デビューは西城秀樹主演『愛と誠』。森田健作主演の青春ドラマ「俺は男だ!」を皮切りにテレビ、舞台でも活躍する。1981年から渥美清の付き人となり、寅さんシリーズの最終作まで寄り添う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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2
渥美清晩年最後の付き人さんの手記だけあって、渥美清の本音(弱音)がわかります。生々しく寂しく車寅次郎とは真逆の印象を持ちます。
ショーリ
1
付き人を14年間されていた方が語る、渥美清さんの晩年を知ることができる一冊。寅さんという国民的キャラクターを演じ続けることの苦労、そしてそれを周囲に悟られまいとする役者魂、こんなにも強い信念を持ち続けた人だったからこそ、車寅次郎は映画の中で今も生き続けているのだと思いました。様々な人たちの、様々な情熱や努力の上に、映画や小説という作品は出来上がっている。それを知っている身として、ただただ娯楽を享受している僕は、作品に簡単に文句をつけることなんて出来ない。批評をするには批評する側の信念と覚悟が必要だ。2020/10/08