祥伝社文庫<br> 西郷の貌―新発見の古写真が暴いた明治政府の偽造史

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祥伝社文庫
西郷の貌―新発見の古写真が暴いた明治政府の偽造史

  • 加治 将一【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 祥伝社(2015/09発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 385p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784396316761
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

内容説明

歴史作家・望月真司は、一枚の古写真に瞠目した。「島津公」とされる人物を中心に、総勢13人の侍がレンズを見据えている。そして、その中でひときわ目立つ大男…かつて望月が「フルベッキ写真」で西郷隆盛に比定した侍に酷似していたからだ。この男は、若き日の西郷なのか?この大男が彼だとしたら、この写真はいつ、何ために撮影されたのか?謎を解明するために望月は鹿児島へ飛んだ。

著者等紹介

加治将一[カジマサカズ]
1948年生まれ。米国でのビジネスを経て、帰国後執筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Bugsy Malone

50
歴史作家望月真司シリーズ。1枚の写真も残されていないとされる西郷隆盛を追う。フルベッキ写真に写っている西郷と思しき人物。そして新たに見つかった薩摩侍13人撮りの中の大男とは。明治維新に隠された南朝復活の陰謀をも暴き、歴史の真実を掘り起こそうとする望月=著者。面白い。2枚の写真の大男はもう西郷さんにしか見えない。2016/06/16

とも

37
★★★★過去の作品の焼き直し感が少々あるものの、やはり面白く一気読み。「西郷の顔」を追い求める作品ではあるが、そこから明治維新の志士たちや幕府、大名、公家たちの表と裏の顔やつながり、そこに巣食う外国人宣教師たちとの関係などなどが明らかにされる。そもそもの疑問であった、なぜ当時20代そこそこの下級藩士たちが日本を動かせたのか、公家や殿様などと会うどころか、彼らを動かすことが出来たのかも一機に氷解してくれた。ただ少々不安なのは、当作で6作目となるシリーズ、、これで終了するような終わり方が気になる。2018/03/07

こういち

14
古来より日本人は、自然の産物に様々な言葉を掛け合わせる。そのものが持つ意味、そのものに宿る神秘、雅な思いを抱かせると共に後世の者たちに暗示を掛ける。その一つひとつの事象が激動の時代を乗り越えた先人たちの思想や行動様式に当てはめていくと、確かに何か底流するものがある。本作品に取り上げられる西郷隆盛しかり、かれこれ150年前に活躍した人物でさえ判明しないことが無数にあるとなれば興味は尽きない。されど、分からないことが多いからこそ、歴史は英雄を英雄として名を刻む。2015/09/21

yamatoshiuruhashi

12
西郷隆盛の写真は残されているのか。小説仕立ての著者独自の史観を追求する本。小説としては面白い。初期の井沢元彦の手法に似ている。客観性に欠けると思われる著者自説を展開するためには小説の方が受け入れられやすいだろうが、飽くまで小説に過ぎない。いわゆるトンデモ本の領域から抜け出せないだろう。このシリーズ、何冊かあるらしいので読んでみようかどうしようかと、積読本と相談することに。2016/07/06

春風

11
念願の文庫化の為、即購入・読破。面白い。シリーズとしては、「幕末 維新の暗号」のみ予習がてら読んでいたが、本作はその流れを汲み、説の論証・小説としてのエンタメ性共にレベルが上がっていた。本作から読んでも、理解はできるが、前作群を読んでからの方が尚楽しめそうだ。さて、書名でもある西郷の貌。個人的に、生前に西郷と交流があった、平野五岳の描いた肖像画に対する反証を期待していたが、これを含め個別の肖像画・銅像に対する反証は殆ど無く、有名なモンタージュ写真や上野の西郷像に対するもののみ。 →続く2015/09/09

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