内容説明
『万葉集』は、単に著名な歌人の秀歌を集めたものではない。正史である『古事記』『日本書紀』には書き残せない、暗黒の史実を反映させた歌集なのだ。歴代天皇をはじめとする為政者が、歌に託して告発する古代史の真実―。
目次
第1部 額田王と「天皇暗殺」(額田王は「帰国子女」だった;歴代天皇は朝鮮半島から渡ってきた;「天皇暗殺」と額田王 ほか)
第2部 消された天皇(「持統天皇」は高市皇子である;天武天皇への呪い;悲劇の政治家・柿本人麻呂)
第3部 『万葉集』成立の謎を解く(『万葉集』の「序文」は、なぜ失われたのか;天智朝と天武朝の見えざる影;なぜ『万葉集』は雄略天皇の歌から始まるのか ほか)
著者等紹介
小林惠子[コバヤシヤスコ]
古代史研究家。1936年生まれ。旧姓・稲田。岡山大学法文学部文学科東洋史専攻卒業。中国や朝鮮半島の厖大な史料を駆使して、日本古代史に新たな光を当て続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
214
著者・小林惠子氏の歴史観に基づいた一冊。正史の『日本書紀』では語ることのできない”裏歴史(闇歴史とでも呼ぶべきか)”が『万葉集』には載っているとして独自の見解を述べている。万葉集は、”万葉仮名(主として上代に日本語を表記するために漢字の音を借用して用いられた文字)”で表記されている。これには、吏読(イド)という漢字を借りた朝鮮語の表記法を指す読み方があって、その視点から万葉集を読み直すと日本のの闇歴史が読み解けるとしたもの。読み物としては面白いが、内容がかなり飛躍しているし、現代では検証することが難しい。2017/08/16
あかつき号
9
面白かった!2017/10/22
nagatori(ちゅり)。
4
題材そのものはとっても面白いです!だけど、だけど…読みにくい~~~*_*)何度も放り出しそうになって、その都度気合を入れなおしてなんとか読みました。歴史の定説を著者がこれでもかー!とひっくり返しまくってるのですが、いかんせん私この時代に疎くて(^^;定説がわからないもので混乱してしまいました。まずはその否定されまくってる「定説」を抑えてみたいなと…順番、逆かな(笑)2014/03/25
sai
3
少なくとも読み物としては楽しめる。歴史の裏読みで肝心要となる、短歌を古代済州島語読み(だったと思うが失念……)で読んでみるところを韓国の学者に丸投げしてるような感じなので、それはどうなんだろうと思いました。