目次
1章 大江戸怨霊列伝
2章 こんなところも怪異ゾーン
3章 怪異スポットを歩く
4章 怨念の痕跡は残る
5章 明治維新と妖怪
6章 物の怪たちの現代
7章 怪猫狐狸の七変化
8章 妖怪の正体
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
26
オカルトの大家である荒俣宏氏の監修に東京の怪奇伝承の紹介がふんだんに紹介されている。地図付きで、尚且つ、出典元となる参考文献も紹介されており、さらには住所をまで記載されているという丁寧な記述は、とても好感が持て感心に価する。 「Google Earth」で場所を特定しながら読めば、さらに面白さが倍増するのでないでしょうか?2013/02/16
猫丸
13
科学の心を持ち合わせた著者である。例えば狸の怪異譚から「狸と金属の関係」を抽出し、それを金属精錬に使う狸の皮製の鞴(ふいご)へ繋げ、さらに分福茶釜へ敷衍する。こうして物語が経済社会構造を背景としていることが明らかとなる。また、公共施設(特に学校)に怪談が付き物である理由を考察している。①民家が避けたいわく付きの土地であることが多い。②広大な敷地の前身がしばしば墓地である。③夜間に無人となる。さすがにこれだけの要因があればお化けも出ようというものである。役場などにも多くの幽霊談が囁かれているはずである。2022/10/04
戦狐
3
非常に面白い一冊でした。 当初は『次の関東旅行の参考になれば良いかな』ぐらいの気持ちで読み始めたのですが、江戸~明治を中心とした数多の怨霊、妖怪、怪異物件の伝承を項目ごとに分かりやすく載せていて「東京って、やっぱ都市だし地方に比べて変わった妖怪の伝承も少ないのかな」と侮っていた私の目から鱗を落としてくれました。2015/01/03
鷺@みんさー
2
東京に土地勘のない私なので、雰囲気を知りたくて読んだ。読みやすく興味深い。おどろおどろしい怪談、というのとは違うが、まさに「伝説探訪」したい人向け。
子音はC 母音はA
2
東京都内の悪霊・妖怪にまつわる場所を地図上に表し、彼らの解説についても手厚く記述されている。基本、都内を散策してれば何処か物の怪にぶち当たりそうなくらい妖怪スポットはあるみたい。切支丹坂、逢坂、穴守稲荷にはふらふら行ってみたい。2014/07/02