出版社内容情報
なぜ平清盛は「六」に執着したか? 小野小町の悲恋を呼んだ「九」の秘密とは? 数字から見た面白日本史。
目次
七五三が行く―七夕には何を祈るか
一字金輪を見る―大日如来の力はどこに宿るか
二世尊に聞く―天円地方は誰が造ったか
八角堂に入る―聖徳太子はなぜ「八」に囲まれているか
六地蔵を照らす―平清盛はなぜ「六」にこだわったのか
四天王が暴れる―四谷怪談はなぜ怖いか
五重塔を見おろす―清明桔梗はどこに咲くか
三途の川を越える―空海と最澄はなぜ仲が悪かったのか
十万億土を征服する―百人一首には何が隠されているか
十一面観音がのぞく―観音菩薩にはなぜ怪物が多いか
十二支を捕まえる―宝珠はどこから来たか
十三仏と会う―源氏香はどのように決められたか
九輪に登る―極楽への入口はどこにあるか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くまきん
1
軽い読み物と言う感じだけど、中国の伏羲女媧神話や五輪塔の意味など、知らなかった知識も得られて結構読んだ成果はあった。2017/06/23
なみなみ
1
ともさんの感想を読んで、興味が出て、図書館にリクエストしちゃいました。数字の持つ云われ、俗説が好きです。表し難い概念を数字を用いて説く。面白くてたまりません。造形物の中の数字は、視覚で捉えられるのに、この本を読むまでは気づかなかった。深くはないですが、読みやすく、興味が湧く本でした。2012/11/11
ともとも
1
祥伝社の文庫には良質な歴史物が多く、これもその一つです。 著者は工学博士で、いわゆる理系の人ですが、わかりやすく面白い見事な文章です。 本文冒頭「大正七年七月七日生まれのある人が平成七年七月七日に七七才の喜寿を迎えた。」 身を乗り出して次を読みたくなる様な素晴らしい“掴み”です。 全部で十三章。一から十三までの数字にまつわる古今東西の事例を「これでもか!」と言うくらいに散りばめて、日本文化に潜む数字の意味付けを細やかに考察しています。 これを読んだ後に神社仏閣を眺めてみると、これまでとはまた違った世界観2012/08/11