内容説明
新型コロナ騒動が終息後、不動産の世界は激変し、まったく違う姿になっている!「不動産のプロ」であり、長く現場の動向を観察してきた著者は、そう断言する。いったい、何が変わるのか?たとえば、従来社員一人当たり三坪で計算されてきたオフィスビル需要が急減するのは、リモートワークの常態化のため。商業ビルの淘汰は、Eコマースの拡大のため。そして、都心の超高層マンションのメリットは喪失し、郊外の戸建てが取って代わる…などなど。社会が変われば不動産も変わる。その構図を明らかにし、業界の明日を大胆に予測する!
目次
はじめに テレワークお試しキャンペーンが、企業に投げつけたもの
第1章 「仕事」が変わる
第2章 「会社」が変わる
第3章 消えるビジネス、伸びるビジネス
第4章 ライフスタイルが変わる
第5章 「街」が変わる
第6章 「不動産」が変わる
おわりに 分散型ネットワーク社会の到来
著者等紹介
牧野知弘[マキノトモヒロ]
1959年、アメリカ生まれ。東京大学経済学部卒業。ボストンコンサルティンググループを経て、三井不動産に勤務。2006年、J‐REIT(不動産投資信託)の日本コマーシャル投資法人を上場。現在は、オラガ総研株式会社代表取締役としてホテルや不動産のアドバイザリーのほか、市場調査や講演活動を積極的に展開。不動産関係の数多くの著書を執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くものすけ
12
従来の居住地の選択の仕方が、コロナによるテレワークが浸透したことで、抜本的に変わるのではないかという将来図を描いており、非常に納得のいく内容だった。もはや、都心志向はごく一部の人々に限定され、大手町から駅何分、駅から徒歩何分という選択肢は意味を持たなくなるのではないかという大胆な予測に頷きました。会社に毎日出勤する意味がないと分かった人が多いので、社会が変化する可能性があります。2020/10/22
おやまだ
6
ディベロッパーを営んでいるので読んだが、リモートワークが加速し能力主義になる、ネットビジネスが主流になるなどごくごく一般論が並び、不動産についての章は最終章の第六章のみ。しかもオフィス受難という当たり前の事実を述べたのみで、ではディベロッパーは何をすればいいのかなんの言及もない。サラリーマンの標準的な世間話に過ぎない。筆者はディベロッパーの受難をもっと切実に感じ取ってほしい。2021/09/07
貴志
3
不動産についての記述は少なかったですが、私の住む町も飲み屋街が近い将来マンション街になるのではとの噂があります。エクセル、ワード、ウェブ会議の主催、電子決済など分からないでは時代の流れに取り残されてしまいますね。2021/01/06
お抹茶
2
不動産というよりコロナによる生活と働き方の変化を書く。選別される6割の普通の社員の分岐点はどこまで会社に貢献しているかであって,現在の5割の人員で会社はできる。スポーツは通信で応援し,スコアボードにファンからの声援や動画が流れ,オンラインゲームの世界に近づき,スタジアムでは少額でも高額の料金を取れるような工夫をする。相模原,横須賀,藤沢,小田原,船橋,柏,浦和,春日部,川越などの衛星都市がポスト・コロナでは高ポイント。オフィス空室率は4%が貸手と借手の分水嶺で,オフィスビル市場は大変革の時代になる。2021/05/19
ゆっぴー
2
著者の作品は何冊か読んだが、今回のものはコロナ以降について書かれた今までの内容とは異なるもの。テレワークによる、今まで見えなかった社員の能力、管理職の能力、うなずくところが多い。2021/05/30