祥伝社新書<br> 昭和天皇の研究―その実像を探る

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昭和天皇の研究―その実像を探る

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  • サイズ 新書判/ページ数 383p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784396114411
  • NDC分類 288.41
  • Cコード C0221

内容説明

あまりにも大きな犠牲を払った先の大戦において、「軍部の独走を止められなかった天皇の責任」という言い方がしばしばなされるが、本当にそれは正しいだろうか?さまざまな天皇論が語られるなか、著者はそれ以前に「昭和天皇の自己規定」を解明しなければならない、と説く。昭和天皇は、自らが天皇であることをどのように考え、そこからどう行動を導いてきたのか。東宮御学問所における教育から、戦争中の発言までを通して、「立憲君主」としての昭和天皇を解明した、山本七平の渾身作。

目次

天皇の自己規定―あくまでも憲法絶対の立憲君主
天皇の教師たち(1)―倫理担当に杉浦重剛を起用した時代の意図
「三種の神器」の非神話化―道徳を絶対視しつつ、科学を重んじる杉浦の教育方針
天皇の教師たち(2)―歴史担当・白鳥博士の「神代史」観とその影響
「捕虜の長」としての天皇―敗戦、そのときの身の処し方と退位問題
三代目「守成の明君」の養成―マッカーサー会談に見せた「勇気」は、どこから来たか
「錦旗革命・昭和維新」の欺瞞―なぜ、日本がファシズムに憧れるようになったのか
天皇への呪詛―二・二六事件の首謀者・磯部浅一が、後世に残した重い遺産
盲信の悲劇―北一輝は、なぜ処刑されねばならなかったか
「憲政の神様」の不敬罪―東条英機は、なぜ尾崎行雄を起訴したのか
三代目・天皇と、三代目・国民―尾崎行雄が記した国民意識の移り変わりと天皇の立場
立憲君主の“命令”―国難近し、天皇に与えられた意思表示の手段とは
「人間」・「象徴」としての天皇―古来、日本史において果たしてきた天皇家の位置と役割
天皇の「功罪」―そして「戦争責任」をどう考えるか
「平成」への遺訓

著者等紹介

山本七平[ヤマモトシチヘイ]
1921年、東京生まれ。42年、青山学院高等商業学部卒。戦時中は砲兵少尉としてフィリピン戦線を転戦、マニラで捕虜となる。戦後、山本書店を設立し、聖書、ユダヤ系の翻訳出版に携わる。別名で書いた『日本人とユダヤ人』がベストセラーに。日本の文化と社会を独自の手法で分析していく論考は、「山本学」と称され、いまなお広く読み継がれている。1991年、69歳で没す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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筑紫の國造

12
本書は、いわゆる昭和天皇の「評伝」ではない。昭和天皇そのひとが「天皇」という存在をどう考えていたか、天皇の「自己規定」をめぐる研究だ。本書で描かれる昭和天皇は、徹底した「立憲主義者」と言うに尽きる。自己を制限する「憲法」を頑固過ぎるほど遵守し、重臣と呼ばれる人々の言葉を重んじる天皇は、山本曰く世界的に見ても珍しいという。言われてみれば、たしかにその通りだ。これは、欧州の歴史と比べてみればよくわかる。ところどころに山本流の鋭い知見が垣間見え、普通の歴史学者が書いた「昭和天皇伝」とは違った面白さがある本だ。2017/08/19

しんこい

9
天皇の自己規定とは、自らを語らない人と思っていたのでどうなるかと思ったが、語らずとも行動で示されるということか。立憲君主制というのは、実に難しいというか、判断権限ないのに上申するところが味噌なのか。誤解あるもごもっとも。2018/02/02

Fumi Kawahara

4
「天皇の為に戦った」という言葉は、当事者として戦場に散った第一世代にとっては、「名誉の戦死である」と、自らの感情を慰めるやせ我慢の言葉であったのが、それがウチのおとんの様に戦後教育(しかも、ばっちりGHQ期)を受けた第二世代になると変容して、「天皇の為に 戦 わ さ れ た のだ」と中身がすり替わる。第一世代の精いっぱいのやせ我慢に、第二世代の敗戦コンプレックスで拗れた反米感情。で、巡り巡って三代目の私達。折しも世界情勢はWW2前夜と酷似して、キナ臭いことこの上なし。しかし、昭和天皇は偉大だ・・・2016/01/12

hixxxxki

2
天皇は自らを立憲主義者と規定しており、憲法を絶対視し、閣議が自らの意に沿おうが沿うまいが、拒否権を行使したことはなかった。二二六事件と終戦時のみ、自ら決断したが、それすらも「立憲君主としての道を踏み間違えた」と自認していた。戦争責任については、憲法上の責任ではなく、「民族感情を共有する共同体」である民族の統合の象徴としての責任を感じていた。天皇のために死んだということの責任を感じてほしいという国民の感情と共鳴する感情を持っておられたと思われる。2017/09/09

千本通り

1
昭和天皇の自己規定の研究。天皇は明治憲法の「憲法発布勅語」に朕のみならず朕の子孫も憲法を遵守するよう書かれていて、それを愚直なまでに守ったということだ。あくまでも憲法絶対の立憲君主であろうとしたが、帝国陸軍は表面的には敬意を払いつつ内心では軽視し、内閣をコントロールすることで天皇をコントロールした。2021/05/09

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