内容説明
「希少価値」、「天然素材」、「高級食材」といったキャッチフレーズに私たちは弱く、それほど魅力を感じていないのに、ついつい買ってしまった経験は、誰にもあるはず。はたして、それは「なぜ?」なのか。長年、客が「なぜその商品を選んだのか」をリサーチし、調査と研究を重ねてきた著者が、豊富な実例を基に、買い物行動のメカニズムを脳科学の知見から解き明かす。
目次
第1章 買い物を巡る物語のはじまり(「賢い消費者」の幻影;ブランドの正体)
第2章 数字は甘~くささやく(価格のマジック;選択のジレンマ)
第3章 「希少=価値」「自然=純粋」の法則(希少性のトリック;自然のパワー)
第4章 買い物行動はどう変わる(高齢者の買い物行動;なぜ、それを買うのですか?)
著者等紹介
加藤直美[カトウナオミ]
愛知県生まれ。法政大学法学部卒。経営コンサルタント会社を経て、1989年に流通業界のサポート会社「トレードワーク」を結成し、マーケットリサーチに基づくメーカーや小売業のマーケティング・サポートを行う。1991年から消費生活コンサルタントとして活躍している。流通業界に精通する立場から流通専門誌などに多く執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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手押し戦車
17
ブランドに愛着がある程、高額なほど価値が高いと感じて満足する。金額が大きいほど損や得が鈍感になり衝動買に走り金額が小さいほど損や得の充実感が大きくなる。10とかちょっきり価格の方が値切る心理が強く働き98みたいな半端は割引心理が弱く値切れない。買物する時は多くの人はなぜ商品を買ったのか説明出来ない無計画型衝動になる。手に入らないものは価値を低く、手に入ったものは価値を高く見積もる事で心の平安を保っている。人は自分の価値観でモノを捉え商品の見方が変わり価値観を上回る商品の売り方をすると高くても不満は出ない2015/01/18
ふろんた2.0
10
ダン・アリエリーの本のダイジェスト版という感じだった。2017/06/06
ココアにんにく
5
手に入れたモノの価値を手に入れる前よりも高く見積もる。モノの捨てにくさの心理の一端と思えました。フリマでの2倍の開きの話は納得です。500円引きか30%引きか?セコイ私はいつの間にか暗算が得意に…弁当とお茶590円は見事引っかかったのでまだまだ。選択肢に問題外の第3の提示。言葉のマジック。「7±2」短期記憶の容量。合鍵屋のパラドックなど面白い話がたくさんありました。最近気にしているフレーミング効果の勉強にもなりました。2016/12/07
みどるん
5
ほぼ行動経済学を簡略化した内容。食中毒と保存料の関係のように言葉と確率の誤認には特に注意したい。青森カシスのリキュールは希少性研究のためのプロジェクトなのだろうか?2014/08/03
伝書鳩
4
星1つ。情報過多な世界にて、消費者は、少ない情報による購買を求めている。実際、あれこれ悩むよりは、自分の品質に合致している商品をさっと買える方が手間もかからず、楽に満足を得られる。つまり、ブランディング化により、ブランド品として消費行動につなげる。ここにも、脳を楽にさせる仕掛けがある。脳化学のタイトルだったが、どちらかというと、行動経済学の内容と感じた。2017/05/07