内容説明
情報活動と国家の意思とは表裏一体の関係にある。では中国の国家的意思とは何かと言えば、世界の覇権国家になることであり、経済成長の自信に裏打ちされた今日、その野望を隠そうとはしていない。現時点では通常戦力でアメリカに劣る中国が、それを補うのが情報活動であり、サイバー戦能力である。中国情報機関がアメリカの最新鋭核弾頭の情報を収集していたことを思い起こすならば、その活動は、着々と成果を上げていると言える。本書は、ほとんど知られていなかった中国情報機関のその実態に、初めて迫る。
目次
中国情報活動、その究極の目的
情報活動の主役・国家安全部
誰が情報を分析し、政策決定するのか
軍事スパイ活動の元締め―総参謀第二部
情報剽窃―総参謀第三部
サイバー攻撃―総参謀第四部
官民あげての経済インテリジェンス
中国を脅かす「五毒」
冷戦の背後に秘められた米中関係
中ロ蜜月、冷戦終結以降の大転換
インテリジェンスから見た習近平政権
著者等紹介
柏原竜一[カシハラリュウイチ]
昭和39年生まれ。京大西洋史学科、仏文科卒。情報史研究家。中西輝政氏(京大名誉教授)が主宰する情報史研究会に所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。