内容説明
般若心経が「智慧」の経典なら、観音経は「慈悲」の経典。人生に悩み疲れたとき、困難にぶつかったとき、心を潤してくれる言葉が必ずここにある。
目次
第1部 「観音経」とは、どんなお経か(観音とは何か?;今、あなたは幸福といえるか?)
第2部 「観音経」偈文598文字を読む(今、何をなすべきか;姿と心を調える;火難―怒りについて;水難―愛欲について;成功と失敗 ほか)
著者等紹介
松原泰道[マツバラタイドウ]
1907年(明治40年)東京生まれ。1931年(昭和6年)早稲田大学文学部卒。岐阜・瑞龍寺専門道場で修行。昭和26年臨済宗妙心寺派教学部長。昭和52年まで龍源寺住職。全国青少年教化協議会理事、「南無の会」会長等を歴任し、各種文化センター講師をつとめるなど、講演・著作に幅広く活躍。現代の「語り部」として、仏の教えを分かりやすく現代の言葉に置き換えて、噛み砕くように説き続けた。平成元年、第23回仏教文化伝道文化賞受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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モリータ
4
お寺で詣でることの多い観音様にすがるなら、根本経典も読んでいきたいと思い。2018/01/24
Chie Azuma
3
松原さんの語り口が好きになってしまって4冊目。 最初にまず観音経の原文、その後にそのまま訳したものがあります。例えば「火の中に落とされても、観音を念ずれば 火は池に変わる」 念ずれば都合よく状況が変わる?ふざけんな無知な昔の人間を騙しおって、と若い頃は宗教を軽蔑すらしていました。 違うんですよ、リアルな火の話じゃなくて、人の心から唐突に湧き上がる怒りの炎のことなんですよ、と、丁寧に一つずつ説いていらっしゃいます。 宗派によって解釈は違うのかもしれない。でも素敵だな、こういうの良いな、と思いました。2019/01/17
みみずばれ
1
観音様を念ずれば火は消えるし波は収まるし盗賊や獣に囲まれてもたちまち逃げていくよというようなファンタジックな内容のお経であることは知っていたが、これが法華経の一部である事は最近知った。法華経自体が様々な例えで仏の教えを説く内容であり、その一部である観音経で例示される様々な困難もまた例えであるということらしい。どうやって善く生きるかという指針を持つ人は立派であり、それが哲学や思想なのだろうが、それを一般大衆に受け入れやすい形で示すことで多くの人の救済を目指すのが宗教なのだろう。2023/07/15
Sei.Kei
1
般若心経を読んで、次に観音経について、興味が有り読んでみました。 般若心経は知性、観音経は情的麺に訴えるという、簡潔な内容にかなり納得。また本の内容も分かりやすく、すっと頭の中に入ってくる簡潔さがとても良いです。 そしてお経の意味を漢語で理解していきたい私にとって、漢語を分かりやすく説明してくれている点も含めてとてもいい本でした。 般若心経も良いですが、観音経も手に取り、お経を唱えるてみたくなる一冊でした。2022/04/16