祥伝社新書<br> 日本の中国人社会―司法通訳だけが知っている

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祥伝社新書
日本の中国人社会―司法通訳だけが知っている

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  • サイズ 新書判/ページ数 187p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784396110888
  • NDC分類 334.522
  • Cコード C0230

内容説明

日本で犯罪に巻き込まれた外国人は、司法通訳を通じて警察と交渉し、取調べに応じる。中国人の司法通訳はわずかで、彼らは職業柄、日本の中国人社会の裏の裏まで熟知している。本書は、有能な一人の司法通訳が重い口を開いて語った、日本に暮らす中国人たちの夢と現実の物語である。犯罪はなぜ行なわれるのか、地下銀行はどう機能しているのか、相互扶助のネットワークはどうなっているのか。赤裸々に語られる事実に、われわれは驚かざるをえない。3Kといわれる製造業の現場は外国人の研修・実習生に頼っているが、その八割は中国人だ。日本の中のもう一つの国「中国人社会」の実態を明かす。

目次

プロローグ こんな中国人を、私は初めて見た(司法通訳ジェイジェイの登場)
第1章 「どこまで深化するのか」―ハイリスク・ハイリターン。来日中国人の犯罪現場(天職と出会って;地下銀行の法廷で ほか)
第2章 「弱い中国人の味方になってやる」―働くほど貧しい…のか。中国人研修・実習の現場(俺は立ち上がった;研修生の敵と味方 ほか)
第3章 「日本で稼いで豊かになりたいだけ」―格差だけでない落差の現場(研修・実習生を追い詰める「メード・イン・チャイナ」;国内回帰のメード・イン・ジャパン ほか)
エピローグ 中国の農村で日本の未来が語られている(日本の未来のルーツを探す旅;中国からやって来る“まれびと” ほか)

著者等紹介

森田靖郎[モリタヤスロウ]
1945年、兵庫県生まれ。1970年代初めに中国・チベット地区を訪れて以来、文化大革命、改革開放、天安門事件、香港返還など常に現地に立って中国ルポを発信し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

itokake

12
コロナ前には時々、裁判の傍聴に行っていた。被告が外国人だと司法通訳がつく。その光景を見るたびに、同じ言葉を話す2人は、どうして対照的な立場になってしまったのだろうと思う。本書は中国人の司法通訳ジェイジェイの自分語りという形式で、事件や社会への思いを書く。幇(ばん)という互助組織が同郷人を助けもするし苦しめもする。集まる人が悪ければ幇はマフィアのようにも機能。もっと事件を中心とした人間模様を知りたかったが、経済格差や技能実習制度の議論も多く、出版時(2007年)の世相を振り返る読書になった。2022/04/03

dragon

2
2007年出版の本。当時と現在(2019年)で大きく中国の環境は変化した。戸籍問題も新たな政策が導入されつつある。しかし、中国は大きく地域格差はとてつもなく大きい。中国国内で働いていても同じような事が起きているだろう。2019/02/10

ゆんろん

0
いやあ、すごい本だ。もっと知られてよい話。コミュニケーション次第ではもっと犯罪を減らせるのではないのかなあと思えてならない。2019/05/22

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