内容説明
責任を人になすりつける人。成功は自分のもの、失敗は他人のものにする人。自分に甘く、人にきびしい人。いますよね、こんな人たち。謙虚で、控え目、他人を思いやり、非があれば、すぐに謝り、進んで責任を取ろうとする―かつての日本人に対する国際的な評価である。言わなくても分かり合えた時代は、終わったといえる。控え目にしていたら、踏み台にされかねない時代、謝っていたら、逆にやられてしまう時代になってきている。そんな人間関係の中では、自己主張するしかない、と考える日本人が増えている。本書は、自分のことを棚にあげ、平気でものを言う人に閉口し、人間関係に悩む人を救う一冊である。
目次
第1章 エゴイズムの心理学
第2章 責任を人になすりつける心理学
第3章 好き嫌いの心理学
第4章 優柔不断の心理学
第5章 悲観主義の心理学
第6章 人間関係を見直す
第7章 困難な時にも「やる気」を磨く
第8章 自己表現に強くなる
第9章 気分が楽になる心理学
著者等紹介
斎藤勇[サイトウイサム]
1943年、山梨県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科・博士課程を経て、立正大学心理学部教授。文学博士
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
7
なるほど・・と納得する視点がたくさんある。自己防衛本能と考えると、いろんなことがわかりやすくなる。プラス、自分はどうなんだ?という視点。それがあれば、いろんな動き方・考え方ができて、次の展開につながるんだろうと思う・が、しかし、そこがなかなか難しいのだ。だから、自分を棚にあげて・・になってしまう。これからのことを考えると、この本があることを、時々は思い出すようにすることからかな。2014/01/19
Humbaba
6
人は無意識のうちに自分だけを特別扱いしがちである.そのため,傍から見ていると自分はどうなのだ,と文句をつけたくなるような状況が起こりがちである.完全に自分を特別扱いしないということはできない.だからこそ,それを理解して自分を省みる事が大切である.2010/11/10
Humbaba
5
人は,自分自身が最も可愛い.そして,他人の粗というのは目だって見えるものである.他人のふり見て我が振り直せ,有名な言葉であるが,その実践はなかなかできることではない.2011/12/31
ぽった
2
結局、棚に上げてものを言うのは良い風潮なのか。2020/02/23
まごまご
2
『自分を棚に上げて平気でものをいう人(斎藤勇/2005年)』読了。 会社内での人間付き合いや、プレゼンテーション前の緊張などいろいろな問題を挙げて対処方法を述べている。 しかし、ほとんどの対処法が端的に言えば開き直ればいいとか、気にしなければいいなど、漠然としすぎている気がした… ただ、心理学をベースにしていろいろ書かれていた分、個人的には興味深くて面白かった。2017/08/04