内容説明
発見された母の戦中手記!行間から浮かび上がってきた戦地の呆然オトーサンと、子を守り抜くカアチャンの奮闘!
目次
第1部 母のメモを読む(昭和二十年四月七日~四月九日 メモを読み解く―不惑のオトーサンに召集令状!;昭和二十年四月九日~四月十日 メモを読み解く―必ず元気で帰るやう!;昭和二十年四月十一日~四月二十日 メモを読み解く―ガンバレカアチャン!;昭和二十年四月二十一日~五月二日 メモを読み解く―オトーサン五島列島へ ほか)
第2部 呆然オトーサンと颯爽オトーサン(オトーサンが帰ってきた;紙芝居が家に入ってきた!;三畳間はオトーサンの聖域だった;呆然オトーサン、日劇ミュージックホールへ! ほか)
第3部 五島列島へ行く(オトーサンの足跡をたどる;五島列島福江島を歩く)
著者等紹介
桑原茂夫[クワバラシゲオ]
1943年東京都港区生まれ。東京大学文学部・美学専修課程卒業後、河出書房新社および思潮社「現代詩手帖」編集長を経て、現在は編集スタジオ・カマル社を主宰し、個人誌「月あかり」を刊行。泉鏡花、ルイス・キャロル研究でも知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ののの
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戦中戦後のある家族の話。お母さんの日記と息子による解説。家族が住んでいた街に学生時代通っていて土地勘があり、あの場所は昔建物疎開されたのか、空襲があそこにもあったのかと想像した。あの時代辛い思いをしていない人なんていなくて、命は奪われなくても心が壊れてしまった人も多い。戦争はどんな理由があったとしても正当化できないと思った。御国のために息子は戦死したとなんとか堪えていた母親が、息子の死因が餓死と知って泣き崩れたというのがとても悲しかった。戦争はそういうものなんだ。2022/08/11
加藤 勤
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ある出版業界の方が絶賛していたので、読んでみたところほんとうにいい本でした。 前半は著者の実母が残した手記、後半は戦争に行っていたオトーサンが戻ってきてからの話である。戦争は終結し、平和な世の中になっているが、オトーサンの中の戦争は終わっていない。感想の全文はhttps://ameblo.jp/bookstama/entry-12717563414.html #戦争 #PTSD 2021/12/25