出版社内容情報
琉球王家の末裔である著者が,戦前の沖繩の豊かな風景への思慕,素朴で安らぎに充ちた人々との交流,平和を願ってやまない思いを先の大戦の痛みに溢れた短歌とともに綴る。
内容説明
燃える仏桑花を心に擁し王統の末を生きる私の存在感―第二王統尚円の末裔が、沖縄戦の戦死者を心から悼み戦後の混迷の中からみずみずしい沖縄の心がふきだすことを念じる。苦渋する故郷の運命によせる切なる祈り。
目次
第1章 望郷の想いやるかたなく
第2章 王陵を守るもの
第3章 沖縄哀吟
第4章 琉球の風に惹かれて
第5章 故郷の植物に想う
第6章 歌に生きる日々
『中城さうし』
著者等紹介
井伊文子[イイフミコ]
大正6年5月20日旧琉球王家尚昌の長女として東京麹町に生まれる。昭和9年女子学習院本科卒業。昭和12年4月彦根の井伊家に嫁ぐ。昭和5年より佐佐木信綱に師事して短歌を学ぶが、昭和27年から新短歌を作りはじめる。現在は、仏桑花の会会長、滋賀県障害児協会理事長
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