出版社内容情報
神のしめ縄、いろはに仏。隠された日本の秘密をディープに解説! 入り組んだ「仕組み」を巧みに解体し、新たに「方法」として構築するための超高速講義。 あなたは、この圧倒的な情報の渦から何を学びとるか・・・・・・!?
内容説明
衝撃の日本論!!つまらないニッポンに喝を入れる一途でパンクなセイゴオ流・高速シリーズ、第1弾。
目次
第1講 日本という方法 笑ってもっとベイビー無邪気にオン・マイ・マインド―外来文化はどのようにフィルタリングされてきたか(比良八荒を「次第」にこめて;正負を合わせるてりむくり;絶対矛盾の自己同一 ほか)
第2講 神話の結び目 住吉四所の御前には顔よき女體ぞおはします―日本にひそむ物語OSと東アジア世界との関係(グローバル・スタンダードをめざさない;物語には「型」がある;モノに赴く物語 ほか)
第3講 仏教にひそむ謎 重々帝網・融通無礙・山川草木・悉皆成仏―仏教的世界観がもたらした「迅速な無常」(東洋をコンピュータ化する;宮沢賢治と法華経;近代史のなかの法華経 ほか)
著者等紹介
松岡正剛[マツオカセイゴウ]
1944年、京都生まれ。早稲田大学出身。東京大学客員教授、帝塚山学院大学教授をへて、現在、編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。情報文化と情報技術をつなぐ研究開発に多数たずさわる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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非日常口
17
日本の根底に流れる鍵となる思想は何か。ここを外して歴史解釈を読むと大体は陰謀論的な「実は・・」という話に魅かれてしまう。本書は松岡正剛さんが日本文化に薫習する面影を巡った講演録である。神仏、思想、文字、所作など我々がいまも日常に根付き根付きすぎるが故に気づかずに使っていたものが現代において失われ出している。それは歴史解釈を見せて気づく程度の表層ではない。うつろう季節や循環していた自然観が消費として一通になり、画面をスクロールして暇を潰すだけの習慣になってきたが、それをやめページを捲り再読するのい良い本だ。2019/01/15
かりあ
11
またいつか読み返さねば…。付箋だらけで収集がつかない。とってもいい本だった。2014/11/13
おおにし
10
雑誌「遊」の編集長だった頃の松岡正剛の知識の幅の広さに驚嘆しファンになった者ですが、最近の活動はよく知らなかったです。この連塾の講演集を読んで、アートジャパネスクの時代からさらに深く進化した松岡正剛を感じました。こんな素晴らしいレクチャー、私も受けてみたかったです。連塾の受講者はそうそうたるメンバーですが、皆さんこれだけ内容の濃い話を聴いただけで理解されたのでしょうかねえ。「日本という方法」とは何か、残り2巻もじっくり読んでみたいです。2012/11/18
白義
5
誤解を恐れずに言えば、新国学の試みと言っていいと思う。日本の面影、底流のコードを掴み、解読する極濃の講義が三本。神話や仏教から日本の美意識、概念までを広い知識で次々語るエネルギーに圧巻。特に神話からそれに隠されたもの、海から見る日本史、日朝交流史を抽出する手つきは熱い。古く新しい日本像を構築する上で重要なシリーズ。それにしても思想、哲学から科学にアートまで、よくこんなに上手く繋げられるものだ2012/03/04
slow_life
5
400冊記念兼セイゴオさんデビュー。日本の本来と将来を結ぶ補助線、メガネをいただく。てりむくりと、西田幾多郎、絶対矛盾的自己同一。神話の「結び目」日本にひそむ物語OSと海の民。すべてのものが重なること。相互関係子。ことごとくに浄土あり。山川草木悉皆成仏。 迅速な無常。公家のあはれ、武家のあっぱれ。三講は少し難しかったです。2010/11/10