内容説明
生命の定義、生物進化のメカニズムなど常識の枠組みを覆し続ける存在が示唆する新時代の到来。新型ウイルスが増幅させたものは何か?人々は、ほんとうは“何に”感染したのか?「細胞核ウイルス起源説」につながるメドゥーサウイルスを発見した巨大ウイルス学者が探究するウイルスのふるまい、生き様、正体。この「ウイルスの惑星」たる地球における生物との共生の関係を見つめ、ウイルスの存在価値を根底から問い直す画期的論考。生命の謎の深みへと我々を誘う人文知のアップデート。
目次
第1章 ウイルス論―ウイルスとはなにか(生物と生命;子孫を生み出すということ ほか)
第2章 ミミウイルス論―ウイルスの戦略(素人がウイルス学を始めたワケ;巨大ウイルスとミミウイルス ほか)
第3章 マルセイユウイルス論―小さいウイルスたちの生き様(小さいものは弱いのか;もっとも小さな巨大ウイルス ほか)
第4章 パンドラウイルス論―ウイルスはどれだけ大きくなるか(大きさの視点;ウイルス学について ほか)
第5章 メドゥーサウイルス論―ウイルスは進化し、進化させる(コピペ論;コピペは生命世界では常識 ほか)
著者等紹介
武村政春[タケムラマサハル]
1969年、三重県に生まれる。1998年、名古屋大学大学院医学研究科修了。博士(医学)。名古屋大学助手、三重大学助手等を経て、東京理科大学教授。専門は巨大ウイルス学、分子生物学、生物教育学。2001年に世界に先駆けて細胞核の起源にDNAウイルスが関わっていたとする学説を発表。2019年には、真核生物の起源の謎を解明する鍵となると思われる巨大ウイルス「メドゥーサウイルス」を発見した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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