アンドレとシモーヌ―ヴェイユ家の物語

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  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393327067
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0010

内容説明

気むずかしくかんしゃく持ちの父アンドレ、現実感覚にまったく欠ける叔母シモーヌ、聖女のママンになった祖母セルマ、振りまわされてばかりの几帳面な祖父ベルナール、そして、叔母にそっくりな容姿で生まれてしまった「私」。ヴェイユ家の人々が「活き活き」とよみがえる。叔母シモーヌの死とともにばらばらになってしまった「家族」をつなぎなおすために紡いだ、“肯定”の物語。

目次

プラトンそれともディオファントス?
アンドレからの電話
白いトンネル
ふつうの小さな女の子
聖女の脛骨
シモーヌと共に生きる
砂糖壺の場所
ここで誰を祝うのか
洗礼を受けさせるのか
善良な修道女たち〔ほか〕

著者等紹介

ヴェイユ,シルヴィ[ヴェイユ,シルヴィ][Weil,Sylvie]
1942年アメリカ生まれ。フランス人作家。パリとニューヨークに在住。数学者アンドレ・ヴェイユを父に、哲学者シモーヌ・ヴェイユを叔母に持つ。学業はパリで修め大学教授資格(アグレジェ)をもち、アメリカの複数の大学で「フランス文学」を講義。2002年以降は作家活動に専心する。A New York,il n’y a pas de tremblement de terre(『ニューヨークでは地震はない』1984)で、ジョルジュ・サンド賞を受賞

稲葉延子[イナバノブコ]
1950年京都市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程でフランス文学を専攻。カリタス女子短期大学言語文化学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おちこち

2
大数学者アンドレ・ヴェイユの娘で思想家のシモーヌ・ヴェイユの姪である著者による二人の評伝。ヴェイユ兄妹のエピソードに限らず、祖父母と兄妹の関係、さらにはヴェイユ家の祖先の話まで広がっている。ユダヤ教を巡る話やアンドレが京都賞を受賞した時のエピソードなどが面白かったが、一番印象に残ったのが著者のシルヴィがシモーヌと似ていると後々まで周りの人たちに言われているところだった。小説家らしく文章がとても読みやすく、構成も上手い。2014/02/06

兎乃

1
シモーヌの姪、アンドレの娘という著者。たったそれだけの理由で読んだ本。2012/05/05

amanon

1
シモーヌ・ヴェイユという偉大なんていう月並みな形容では決して括りきれない女性を叔母に、そして天才的な数学者アンドレ・ヴェイユを父に持つという特異な境遇で育った著者。しかもその容貌は叔母シモーヌにそっくりというのだから、その精神形成期が良くも悪くも一通りの物ではなかったことが容易に想像がつく。後、長らく京都に住み続け、京都を愛してきた者にとって、アンドレが京都賞を受賞した父アンドレに付き添って京都を訪れたというエピソード、そして二人にとって京都が忘がたい土地になったというのは、何とも言えず嬉しかった。2012/01/05

fumi

0
シモーヌが劣等感を抱いていたという兄アンドレがどんな人物だったかということが気になっていたが、その人物像がなんとなく浮かんできて面白かった。シモーヌの著作はとても好きだけれども、近親者にとっては息苦しいか、心配で心穏やかでいられなかったのかもしれない。2012/05/28

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