出版社内容情報
ソクラテスの「徳」は、具体的な場面において個々人の主体性を問うもののゆえに、三人称の客観的真理にはなりえない。人称や格変化などの分析から言語に表出する理性の働きを抽出し、「いま・ここ・わたし」の判断と選択としての倫理を剔出する尖鋭な試み。
内容説明
この世界の欺瞞に立ちむかう学問は、「哲学」しかない。欺瞞に満ちたことばが飛び交うこの社会で、正しい者であるために。
目次
第1章 理性の中の「個人」と「宇宙」と「社会」(心は、感覚と、「ことば」で動く;「ことば」が「理性」である ほか)
第2章 ことばの社会性と欺瞞性(ソクラテスのように考える;哲学と科学の識別課題 ほか)
第3章 「わたしの世界」を見つける(「わたしの世界」の独立性;「わたしの世界」の孤独 ほか)
第4章 ソクラテスの「わたしたちの世界」(「ソクラテスのように」考える;ソクラテスが起訴された原因 ほか)
著者等紹介
八木雄二[ヤギユウジ]
1952年、東京生まれ。慶應義塾大学大学院哲学専攻博士課程修了。文学博士。専門はドゥンス・スコトゥスの哲学。現在、清泉女子大学非常勤講師、東京港グリーンボランティア代表。東京キリスト教神学研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



