内容説明
苦しみは、ただ苦しみで終わるのではない。暗夜は「耀く真昼」となる。17世紀中葉のフランスに生きた一人のカトリック修道士、ニコラ・バレ。苦行と祈祷によって自らの内面と深く向き合い、霊魂の暗夜を生きた彼の人生は、暗闇のなかを生きるわれわれの足元を照らす。ニコラ・バレという名は日本ではほとんど知られていないが、彼が残した教育への想いはわれわれに受け継がれている。彼が設立した修道会は明治5年に来日し、サンモール・インターナショナルスクールや雙葉学園の設立母体となった。その教育の源泉が、本書で描かれた彼の生き方である。
目次
ピカルディの少年―アミアン 一六二一‐一六四〇年
若者の選び―ニジョン‐ヴァンセンヌ 一六四〇‐一六四三年
神に渇く―プラス・ロワイヤル 一六四三‐一六五七年
夜の闇は深く―アミアン 一六五七‐一六五九年
かすかに見え始めたもの―ルアン 一六五九‐一六六二年
ささやかな一歩―ソットヴィル‐ルアン 一六六二‐一六六六年
委託と離脱のうえに―ルアン 一六六六‐一六六九年
み国のきたらんことを―ルアン‐パリ‐ルアン 一六七〇‐一六七五年
み旨の行われんことを―ルアン‐パリ 一六七五‐一六七七年
唯一の保障 一六七七‐一六八四年
行って告げなさい
来て聴きなさい
信じ希望し続けて 一六八五‐一六八六年
暗夜は耀いて 一六八六年
〈付〉ニコラ・バレのあとに続く人々
著者等紹介
フルーレ,ブリジット[フルーレ,ブリジット] [Flourez,Brigitte]
1941年、フランス、ノール県に生まれる。パリのカトリック大学にて神学・司牧学・心理学を学ぶ。幼きイエス会会員
島田恒子[シマダツネコ]
1925年、東京に生まれる。上智大学神学部修士課程修了。幼きイエス会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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