出版社内容情報
道元の生涯から、仏教の根本問題ともいえる生死の見方、宋にわたるきっかけともなる本覚思想への疑問に対する修証観、不立文字の禅において『正法眼蔵』を書き続けた背景にある言語観、存在と密接に関係する時間論、脱落即現成の世界と坐禅観、見性批判を丸ごと解説。あわせて鈴木大拙の道元観も論じる。
内容説明
身心脱落の境地はどのように語られたのか。その生涯から、死生観・修証論・言語観・時間論・坐禅観・見性批判に至るまで、道元禅の世界を丸ごと解説。あわせて鈴木大拙の道元観も収録。
目次
第1章 道元の生涯
第2章 道元の生死観
第3章 道元の修証論1
第4章 道元の修証論2
第5章 道元の言語論
第6章 道元の時間論
第7章 道元の禅哲学―「脱落即現成」の理路
第8章 道元の坐禅観
第9章 道元の見性批判をめぐって
第10章 鈴木大拙の道元観
著者等紹介
竹村牧男[タケムラマキオ]
1948年東京生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒業。文化庁宗務課専門職員、三重大学助教授、筑波大学教授、東洋大学教授を経て、東洋大学学長に就任、2020年3月に退職。筑波大学名誉教授・東洋大学名誉教授。専攻は仏教学・宗教哲学。唯識思想研究で博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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道元の生涯: 道元の生死観: 仏教の根本問題 観無常の重要性 身・心と生死の問題 生死に対する正しい見方 生死去来真実人体としての自己 道元の修証論: 只管打坐の修行について 行持道環の思想 修証一等の立場 参禅は身心脱落なり 道は無窮なり 道元の言語論: 仏教と言語 道元の時間論: 観無常から仏道へ 前後際断の世界 刹那滅の相続 道元の禅哲学: 脱落即現成の理路 道元禅師の覚体験と身心脱落 見色明心・聞声悟道の強調 悟道における脱落即現成の風光 道元の坐禅観 道元の見性批判をめぐって 鈴木大拙の道元観2022/07/13