内容説明
仏教は日本人の精神性を深く規定してきた。だが、その仏教とはいかなるものか。幅広い視野と柔軟な思考をもって、日本仏教の核心にせまる本書は、広く日本思想・文化を考察するうえで不可欠の論究。
目次
仏教哲学の提唱
仏教の思想史的研究―試論
仏教における倫理性欠如の問題
善悪一如
仏教における法の観念序説―実存哲学との関連において
法と仏の問題―仏身論を中心として
来世浄土と阿弥陀仏―浄土念仏の二要素
三種の争土観
『法華経』成立史を通してみた八品中心説
『法華経』における菩薩精神
『法華経』の寛容思想―絶対妙と相対妙
法雲の『法華義記』の研究
日本仏教の発端
日本における「和」の思想―『憲法十七条』を基盤として
日本における神の観念
日本思想における愛の観念
日本人のインド観―その歴史的変遷
日蓮における諸宗批判の根拠
教判論よりみた日蓮の思想
日蓮における歴史的実証の精神
日蓮における愛の弁証
代受苦―菩薩と苦
日蓮と心
親鸞、日蓮両師における久遠仏思想の対比
道元・日蓮における人間観
天皇制への明治仏教の対応
日本の近代化にともなう日蓮思想―日蓮信奉の種々相
北一輝と『法華経』
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