内容説明
激動の昭和の60年間を廓とともに生きた、松葉屋の女将が初めて明かす、“吉原の女たち”の秘史。
目次
吉原遊廓
私が松葉屋に来たころ
戦時下に生きた吉原の女たち
民主主義の時代と吉原
新しい時代に向かって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
72
図書館が開いていないので、過去いろんな所から入手した積読本を読んでいる。この本は、だいぶ前に、図書館のリユースコーナーからいただいていた。吉原の引手茶屋の養女となった著者による吉原昭和史だ。戦前の吉原から、戦後、赤線となり、売春防止法によって姿を変えていく。経営者の視点ではあるが、今はなき吉原を伝えている。昔の吉原は、本当にこんなに情があったのだろうか。戦後の話を読んでいると、溝口健二「赤線地帯」、鈴木清順「肉体の門」を思い出した。2020/05/04
刳森伸一
4
戦前から戦後にかけて吉原で「引手茶屋」の跡取りとして生きた作者による回想録。実際に吉原の内部で生きてきた人による見聞は重要な資料だが、経営者側から描かれているため、吉原の内情はかなり美化されていると思われ、読むのには注意が必要な本である。ただ、書かれている内容は、その欺瞞を含めて興味深い。2022/10/31
みゃお
2
花魁と芸者の違いを 始めて認識した(吉原限定?) 混同してた・・・ 来年 戦後70年と云っているが、半世紀前までには、このような世界が実在していたんですね。 苦界では、あったろうけれども とても情緒的にすら感じる。2014/12/28
tukiko
2
これは良いですね。この後もずっと残っていって欲しい本です。2011/06/02
くま
2
丁寧に丁寧につむがれる言葉がとってもよかったです。これで大分あたしの中で廓噺のイメージが変わるんだろうなーと嬉しくなりました。文庫版が出ているらしいのでゲットせねば。2010/12/06
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