内容説明
松原さんは、『クロワッサン』が、女の自立志向をあおったと主張されている。雑誌が自立志向をあおる―しかし日本人は、とくに女性は、まったく現実的で、絶対に観念や理念で踊らない人びとなのである。働く主婦が増えつつある現実にせよ、彼女たちは「自立」をめざして、などという観念的な理由で行動しているわけではない。結婚しない女性がこれほど増えた背後には、れっきとした客観的理由があって、『クロワッサン』にあおられたからではないのである。
目次
『クロワッサン症候群』の誤り―この作品にひそむ基本的な間違いを指摘する
『クロワッサン』は何をしたか―雑誌『クロワッサン』が女たちに与えたものの正体
男性結婚難時代―未曾有の結婚難はいまや男性のもの
結婚は「オプション」―いまや結婚は女の人生のアラカルトではないのだ
結婚しない女たちの素顔―「結婚したいわ」という女たちは実は生活をエンジョイしている
『クロワッサン』のせいではない・玉の輿症候群―結婚しない女たちはこうして生まれる
男がつまらない―この国に、なぜ「いい男」がかくも少ないのか
結婚の中味・つまらないものはつまらない―結婚の空洞化はすさまじい、女サイドからの異議申し立て
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