内容説明
芥川龍之介、与謝野晶子、山本有三、北原白秋、谷崎潤一郎、志賀直哉、菊池寛、竹久夢二、夢野久作、平塚らいてう…。絶望、狂気、怒り、再生の「記憶」を刻んだ文豪の32作品を収録。災害との共生を考える現代人に贈る選りすぐりのアンソロジー。充実の注釈付きで100年前の災害と人間を読み解く!
目次
第1章 炎に包まれる大都市・東京(三百年の夢(「新潮」大正一二年一〇月)―宇野浩二
燃える過去(「改造」大正一二年一〇月)―野上弥生子 ほか)
第2章 津波と山崩れにあった美景の地(東京から鎌倉まで(「女性」大正一二年一〇月)―広津和郎
鎌倉震災日記(「改造」大正一二年一〇月)―久米正雄 ほか)
第3章 流言・飛語・警鐘(道聴途説(「女性」大正一二年一〇月)―小山内薫
噂する本能(震災覚書その四)(「改造」大正一二年一〇月)―里見〓 ほか)
第4章 取材するジャーナリスト(東京災難画信(「都新聞」大正一二年九月)―竹久夢二
新方丈記(「婦人世界」大正一二年一〇月)―竹久夢二 ほか)
第5章 絶望から復興への歩み(石油ラムプ(「文化生活の基礎」大正一三年一月)―吉村冬彦(寺田寅彦)
断腸亭日乗(『摘録 断腸亭日乗(上)』昭和五五年)―永井荷風 ほか)
著者等紹介
石井正己[イシイマサミ]
1958年東京生まれ。国文学者・民俗学者。東京学芸大学名誉教授、柳田國男・松岡家記念館顧問、韓国比較民俗学会顧問など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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