出版社内容情報
柳原 正治[ヤナギハラ セイジ]
著・文・その他
目次
1 生涯(グロティウスの生きた時代;生い立ち(一五八三‐一六〇七)
オランダ連邦共和国の官僚(一六〇七‐一八)
宗教紛争と幽囚(一六一八‐二一)
亡命生活(一六二一‐三四)
スウェーデン国大使(一六三四‐四五))
2 業績(海洋の自由;戦争と平和;近代自然法論と近代国際法論;グロティウス的伝統)
著者等紹介
柳原正治[ヤナギハラマサハル]
1952(昭和27)年富山県に生まれる。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程(国際法専攻)修了。横浜国立大学助教授などを経て、九州大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえぽん
48
17世紀初頭に活躍し、近代国際法・自然法の父と称されるグロティウスの生涯と功績をコンパクトに紹介した入門書。11歳での大学入学から裏打ちされる神童伝説や、オランダの法制官僚として活躍しながらも、宗教紛争の当事者となり幽閉、脱獄の末、グスタフ-アドルフの信を受け、駐仏スウェーデン大使となった生涯に、現代人としてただ驚嘆。婚姻、国家から国家関係まで連続的に見ていた時代の限界はありつつ、「戦争と平和の法」で戦争の開始時にも遂行中にも諸国家が守るべき共通法が存在することを定式化したことの価値は4世紀後も褪せない。2024/12/31