出版社内容情報
宮谷 宣史[ミヤタニ ノブフミ]
著・文・その他
内容説明
自伝文学の傑作『告白録』や最初の歴史哲学の書『神の国』の著者アウグスティヌスは、ヘレニズムとキリスト教を総合し、ヨーロッパ文化の基礎づけをしたことで、西洋中世の思想と文化に、ルネサンスと宗教改革に、さらに現代の実存哲学などにも影響を与えているため、「最初の近代人」「西洋の教師」と見なされている思想家である。それに彼は、人間の心と愛を重んじたために「心の哲学者」「愛の思想家」とも言われている。本書では、アウグスティヌスの生涯と思想を、とくに愛の体験と思想を丁寧に辿っていく。
目次
1 アウグスティヌスの生涯(時代環境;幼少年時代;青年時代;マニ教徒;修辞学教師;出会いと回心;キリスト教会の教師;三つの論争;晩年)
2 アウグスティヌスの思想(概観―アウグスティヌスの思想の特色;愛の体験と愛の思想;アウグスティヌスの歴史観)
3 アウグスティヌスの主要著作(アウグスティヌスの著作の特色;主要な著作の紹介)
4 アウグスティヌスの影響(ヨーロッパ;日本)
著者等紹介
宮谷宣史[ミヤタニヨシチカ]
1936年生まれ。青山学院大学文学部大学院神学科卒。ハイデルベルク大学博士課程でアウグスティヌス研究により学位取得(神学博士)。スイス、ドイツ、イタリア、フランスなどで10年近く研究と教育に従事。関西学院大学、京都大学、同志社大学、ベルン大学、チューリッヒ大学などで長年教師を務める。専門はヨーロッパ思想史、文化史、古典語、特にアウグスティヌス研究の専門家。2015年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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