内容説明
本書は、世界の有名な大思想家の生涯とその思想を、当時の社会的背景にふれながら、立体的に解明した思想の入門書です。第1編の生涯編で、思想家の生涯を交友関係や、エピソードなどにもふれて、興味深く克明に記述、第2編では、その主要著書を選択して、概説とその中心となる思想を、わかりやすく紹介してあります。
目次
序章 栄光の実像と虚像
1 ヴァレリーの家系
2 青春時代と沈黙の20年
3 「ジェノヴァの危機」と自己革命
4 精神の日記『カイエ』
5 デカルトへの傾倒
6 ヴァレリーの科学思想
7 ヴァレリーの政治思想
年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いのふみ
3
飛び抜けた秀才でもなく、落ちこぼれでもなく、普通の大学生活を送り、親が財産家でもなかったので、放蕩することもなく就職して自活せねばならず、芸術家ぶって無頼な生活を送ることもなく、八方破れを見せつけるような態度を最も嫌った。勤勉な公務員であり、つつましい生活者だった。そして何より理性的で知性的だった。こういう人間像を知れたのが良かった。2018/09/20
Bevel
2
あまり合わなかったな。「~すべきである」、「~に注意しなければならない」、「フランス人は~」とかがたくさんでてきて語り手に対してめんどくささを感じた。内容としては、わりとヴァレリーの知性的な側面を扱っていた気がする。自分には伝わらなかったけれど。2018/06/07