内容説明
本書は、さまざまな調理現象のうち、特に加熱にかかわる現象に焦点をあて、実際の調理現場から出てきた疑問に答える形をとっています。
目次
調理科学の基本 料理の熱には三種類ある
第1章 加熱機器と熱の関係
第2章 鍋と熱の関係
第3章 ゆでると熱の関係
第4章 煮る・炊くと熱の関係
第5章 焼くと熱の関係
第6章 揚げると熱の関係
第7章 蒸すと熱の関係
著者等紹介
佐藤秀美[サトウヒデミ]
学術博士。横浜国立大学を卒業後、九年間電機メーカーで調理機器の研究開発に従事。その後、お茶の水女子大学大学院修士・博士課程を修了。専攻は食物学。現在、放送大学をはじめ、複数の大学で教鞭をとる。そのかたわら、東京栄養食糧専門学校を卒業し、栄養士免許を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぴーたん
4
勝間さんのおすすめ本。家庭科で調理を教えるものとして、もっと早く読めばよかったと思いました。調理を教えるのに、「なぜ、そうするのか」をしっかり説明できなければなりません。ある程度は教えることができているものの、さらに突っ込んで説明できるようになると実際説明をしなくても自信がつくことでしょう。電子レンジと水で茹でる時の違いなど、読んでいてなるほどと思うことが多かったです。愛情とかやみくもに努力しても美味しさは作れないんだなぁ…。2016/05/16
Uzundk
4
問題は熱の通し方であると言うのは別の本で理解したので、その中身について知りたくて本書を読んだ。目的に対しては申し分ない情報。電子レンジにも言及があり、表面に塩分濃度の高い水を付けることで熱の発生を表面二集中させるなどの工夫があることを初めて知った。鍋の材質や形状、直火やIH等の方法、熱が伝わるまでのルートと物理性質との関係などが語られている。ある程度料理について直観を持った上で理論的な推測で工夫を加えたいという人にはとても役に立つと思う。2015/03/22
ジュリ
2
なぜそうするのかがわかると、料理をおいしく作れるようになる。2021/06/11
ピンクのまぬけ
2
理系の人にはレシピ本をみる前にこういった本で料理を科学的な目で見られるようになると上達が早いかもしれない。とくにこの本は「熱」にポイントを絞ってるので、内容がディープ。当たり前のことばかり書いてあるいわゆる「料理のやさしい科学の本」とは違って、一般常識を備えた大人が真に読む価値のある本だ2013/02/01
はひへほ
1
レシピに書かれてる呪文が何を意味していたのかとかが分かって面白かった。麺を茹でるときに起きる、ふきこぼれがどういう原理なのかとか、二日目のカレーがどういう変化が起きているのかあたりがとくに印象に残っている。料理関連の別の本だと、『料理の四面体』も面白い。2023/05/14