感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
24
83年(昭和58年)の560円のサンリオ初版。原題The Year's Best Science Fiction 1の後に編者名を入れないと検索できない…ベストSF集成の多い時代だもの。底本は米本国67年発表の15編なるも、邦訳版ではエリスンの傑作「プリティ…」を割愛。掌編もあるがベストなのか…。巻頭の「ホークスビル…」は先発80年に同名を冠した早川版アンソがある。2番目のシャックルトンはオールディスのPN。ロビンスンの「宇宙船ジョン…」は拾い物だ。長距離航宙貨物船が行方不明になる利用とは…。★★★★☆☆2020/11/16
OHta
4
序文を読み、なんとなく硬派な印象を受けましたが意外とそうでもない。もちろん硬派な作品もありますが、むしろ純粋に〈if〉のみを見つめている作品が多いように感じました。というかそれこそがSFという掴み所が多すぎる文学の正体なんだろうけれども、しかしそれは熟練の作家が見つめている〈if〉なので、必ずしも分かりやすいわけではなかったりするから読み応えがあります。スラデック、サーバー、バラードが傑出して良い。特にサーバーはショートショートでありながらSFの、ひいては小説というコミュニケーションの核心を突く珠玉。2017/06/14