内容説明
本巻では、国際取引の法的基盤をまず明らかにするために、プライヴェート・レジーム論を通じて法的枠組みを論じ、次いで国際経済秩序としてのWTO及び地域統合、さらに国際通商摩擦を通じての国際貿易秩序を対象とし、国際投資保護を媒介に、国際法と国内法の相克を明らかにするための検討を行った。その上で、具体的な国際取引法の諸相を対象とする、特に国際取引行為論の中心となる国際売買、物権法のみならず金融法においても重要性を増している担保法、そして現代的トピックである製造物責任、競争法・知的財産法、さらに金融法、国際取引活動の主体の要となる企業活動を取り扱う。
目次
第1章 プライベート・レジーム(Private International Regime)試論
第2章 国際売買
第3章 国際取引と担保
第4章 製造物責任
第5章 競争法・知的財産法
第6章 国際金融法の現代的課題―国際振込に関する最近の論議
第7章 国際企業活動と法
第8章 国際投資の保護と日本
第9章 国際通商摩擦
第10章 GATT/WTOと地域統合