内容説明
豊かな自然、人々との交流…。石垣島での光あふれる日々をうたう第五歌集。大きな話題を呼んだ珠玉の三四一首。
目次
1(ゆでたまご;島に来て;オレがマリオ;モズクの森;海上の鳥 ほか)
2(〓のいた夏;東京タワー;さざやかな風;夢の木の実;百合の食卓 ほか)
著者等紹介
俵万智[タワラマチ]
1962年、大阪府に生まれる。81年、早稲田大学第一文学部入学。在学中に歌人佐佐木幸綱氏と出会い、「心の花」に入会、作歌を始める。86年、「八月の朝」五〇首で第32回角川短歌賞を受賞する。87年、第一歌集『サラダ記念日』を刊行。口語を使ったみずみずしい表現が話題になり、たちまちミリオンセラーとなって、社会現象を巻き起こした。歌集に『サラダ記念日』(第32回現代歌人協会賞)『かぜのてのひら』『チョコレート革命』『プーさんの鼻』(第11回若山牧水賞)など多数。96年より歌壇選者を務める。また宮崎県日向市主催の「牧水・短歌甲子園」の審査員や『ホスト万葉集』の選者、「アイドル歌会」の選者も務める。現代短歌の魅力を伝え、すそ野を広げた創作活動により、2021年度朝日賞受賞。2023年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんとまん1007
44
時間の流れを感じる。言葉の紡ぎ方が、俵万智さんならでは。その時々の社会が映し出されてもいる。2025/01/17
雲國斎
11
俵さんの新しい歌集。いつもながらどうしてこうも上手に言葉を紡げるんだと感心。あの「サラダ記念日」から、いつのまにか40年近くが過ぎようとしているですね。2024/12/09
葉鳥
9
新刊で手に取ったので震災の歌から始まって、どれも前回読んだ『アボカドの種』との時系列が違って少し混乱したが、もともと文藝春秋から出ていたものを新装して河出書房から出し直した作品集らしい。震災、息子との石垣島での暮らし、叔父の死、大人の恋。俵さんの背景を知らないからか余計に、大人の恋の歌はピンとこない部分が多かった。刺身として出された歌や「おじおじ」との思い出が印象的。「旅人の目のあるうちに見ておかん朝ごと変わる海の青あお」『「帰る理由」「帰らぬ理由」並べれば角のとれないオセロのごとし」が特に好き。2024/12/29
takao
2
ふむ2025/03/23
唐傘ザンゲ
1
タイトルに惹かれて手にとって、本当に思ったまんまの意味の「マリオ」だった。歌集を読む機会がほとんど無かったので、この短い言葉から紡がれる情景の積み重なりが読書体験として新鮮だった。 / "「オレが今マリオなんだよ」島に来て子はゲーム機に触れなくなりぬ"2025/04/06