ヘルタ・ミュラー短編集 澱み

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ヘルタ・ミュラー短編集 澱み

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  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784384043495
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

出版社内容情報

2009年度ノーベル文学賞受賞者の処女作、待望の邦訳

1982年発表の処女作。
自らの出身地バナートのドイツ人村の日常(因習や権威主義や暴力)を子供の目で淡々と描き大きな衝撃を与えた作品。そこには、暴力と憎悪が渦巻く大人たちの日常と、その中で当惑し出口を見いだせない子供の姿があった。ミュラーは、抑圧が社会全体に幾層も積み重なる様を、凝縮された短文からなる小編を連ねる手法により鮮烈に描き出し、その不条理を際立たせることに成功したのである。

【著者紹介】
ヘルタ・ミュラー

2009年度ノーベル文学賞受賞。
1953年ルーマニア西部バナート地方でドイツ系家庭に生まれた。父親は第2次大戦中、ナチス武装親衛隊で兵役を務め、母親は1945年にソ連の収容所に連行された。ティミショアラ大学でドイツとルーマニアの文学を学ぶ間、チャウシェスク大統領の独裁に反発し、言論の自由を求める運動に参加。工場の翻訳者となったが、秘密警察への情報提供を拒んで解雇され、失職。こうした体験を作品に投影した。
ルーマニアの小さなドイツ系社会における腐敗や不寛容、抑圧などを題材にした短編集「澱み」を1982年に発表。ルーマニアでは検閲対象となったが、検閲前の版がドイツ語圏で高く評価された。
1984年には作風を危険視した当局がミュラーの国内での出版活動を禁止。このため、1987年に夫と西独へ移住した。その後も「緑の梅の土地」(1994年)などで独裁下の民衆の窮状を描いた作品を発表。ヨーロッパ文学賞など多くの文学賞を受賞した。代表作に「狙われたキツネ」(1992年 邦訳:三修社1997年)、「息のぶらんこ」(2009年 未邦訳)

内容説明

二〇〇九年ノーベル文学賞受賞者ヘルタ・ミュラーの処女作。表題含む十九編の短編集。

著者等紹介

ミュラー,ヘルタ[ミュラー,ヘルタ][M¨uller,Herta]
1953年ルーマニア・ニツキードルフ生まれ。ドイツ系少数民族の出。母語はドイツ語。1987年にドイツに出国、現在はベルリン在住。クライスト賞(1994)、ヴュルト=ヨーロッパ文学賞(2006)など多数の文学賞のほか、2009年にはノーベル文学賞を受賞

山本浩司[ヤマモトヒロシ]
1965年大阪生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。現代ドイツ文学専攻。広島大学総合科学部講師を経て、早稲田大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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おすし

18
戦後のルーマニアやドイツ移民の文化などに疎すぎるし、詩的で高尚な文章が私にはハイレベルすぎてなに言ってるか全然わからない(汗) それでもだんだん慣れてきて、このシュールでグロくてちょっと滑稽な風味を感じたまんま楽しめばいいのかなと。泡風呂ちょっと憧れだったりするけどやっぱきったねえな笑『シュワーベン風呂』、少女の純粋でありながら残酷でもある人間観察と空想の情景『澱み』、なんとも人間み『長距離バス』、皮肉の利いた"美しさ"『あの五月には』2025/03/02

藤月はな(灯れ松明の火)

17
学校のある市の図書館で見つけた時、背筋に衝撃が走り、衝動的に借りて仕舞いました。今まで読んできた田舎の牧歌的風景とは違い、粘着質な田舎の臭いや穢さ、海外文学にはなかった関西弁らしき方言での訳など軽いカルチャーショックを受けました。作者が体験したことを基にして描いた社会ではみ出してしまうことの心苦しさと諦観、家族のギリギリの壊れかけた関係と負の感情に心が痛くなります。2010/11/11

のりまき

10
一度挫折して再挑戦。『濃縮した詩的言語と事実に即した散文』そのとおりなんでしょう。散文は苦手です。子供の頃の思い出のような、しかしそこから妄想のような。『意見』『シュワーベン風呂』が童話のようで好みです。『意見』は追いつめられるカエルの息苦しさが好きです。2021/03/23

KIO

8
この小説は難解すぎて、何を書いているのかまったくわかりませんでした。何も残らない、何もわからないのに読了しました。ノーベル文学賞を受けるくらいの前衛的な筆致ということなのでしょう。現実と夢想とが混じり合い(日本人の書くようなマジックリアリズムのようなものではなく、本場のマジックリアリズム)、時間も一定に流れていない。それゆえに厳しい世界、多くの日本人はほぼ経験しない現実の厳しさが表現さていることなのでしょう。2020/01/13

ハルト

5
死と不安がまさに沈澱したかのような暗さ重さ息苦しさ。そして喪失感。人の社会の農村の暗部を「凝縮した詩的言語」で、シュルレアリスム的にも思える情景として描きだしている。反復するイメージ、言葉。繰り返されることで、世界は密度を増してゆく。とても好みな短編集でした。前衛的な感じのところがとくに。解説を読んで、ああと納得した部分も多かった。2010/11/18

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