内容説明
私の旅はいつも現実を離れて、その国の、そのまちの文化遺産ばかり追うことに終始してしまうことが多い。するとブルクハルト、ホイジンガ、ピレンヌ、ウェーバーなどの「名著」を思いおこし、旅の後にも読みかえす。まじめな学究とはとても言えないが、自分の旅の軌跡に「名著」があることは楽しい。思わぬ小さなまちが、輝いて見えてくる。
目次
ハプスブルク家の残光
ウィーンのブリューゲル
古都アーヘン・シャルルマーニュの都
マックス・ウエーバーの足跡
ロッテルダムのエラスムス
フェルメールとの出会い
ルーベンスのまち
苦闘する医師アンブロアズ・パレ
サンチャゴ・デ・コンポステラ 巡礼の終着地
アルカサールとヒラルダ
公館とピエロ・デラ・フランチェスカ
聖フランチェスコと聖キアラ
ジオットの壁画
「一角獣をつれた貴婦人」のタピスリー
一角獣説話の起源
一角獣の道―ユニコーン・ロード