内容説明
数学者たちと時空を越えて語りあう。
目次
第1章 数学における抽象化とは何か
第2章 古典の世界
第3章 複素解析の形成と「創造される数学」
第4章 ヘルマン・ワイルの著作『リーマン面のイデー』より
第5章 解析学の厳密化をめぐって
第6章 複素多様体の理論と多変数関数論
著者等紹介
高瀬正仁[タカセマサヒト]
昭和26年(1951年)群馬県勢多郡東村(現在、みどり市)生まれ。現在、九州大学基幹教育院教授。専門は多変数関数論と近代数学史。平成20年(2008年)九州大学全学教育優秀授業賞受賞。平成21年(2009年)2009年度日本数学会賞出版賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Rali-s
1
「論理的に理解することと強く心を惹かれることとは関係がなく、すみずみまでわかってもつまらない本もある一方で、さっぱり理解できなくとも魅力だけが感知される本というのもまた実際にあるのである」筆者のいう本とは論文のことだけども、腑におちた。数学のおはなし、読めば読むほど魅力的だけど、ちっとも理解はできてません。それも良いかな。2016/04/24
kgbu
0
自分は数学の歴史は多少は読んだことがある、程度だったけれど、それが具体的な数学的概念の理解に役立つと感じたことはなかった。この本でもそれを期待したわけではなかったけれど、数学の歴史の一部だけでも原典から直接思考過程を解説できる人の言葉を読むと、抽象的というか個別の具体性を捨象した数学の知識ではなくて、概念が立ち現れてくるストーリーが理解できるような気がして、個々の概念が親密なものとして感じられるようになった。 数学もAIにとって代わられる時代がくるかもしれないが、その前にこういう経験ができて幸せだ。2017/11/08
MrO
0
わくわくしながら読んで、読書メーターに感想を書き込んで、以前に読んでたことに驚いた。健忘症だ。2015/03/21
村上 飛鳥
0
専門的な話な難しくて数式などはまったくついていけなかったが、不思議と読んでいて心を惹かれる本である。2014/07/21
MrO
0
まさに、数学が作られる現場に身を置いているようなワクワク感を味わうことができる、稀有な数学史の本。本来は、数学の歴史を学ぶ意味は、そこのしかないのだろうが、今までになかった。是非とも、代数編も。2014/07/03