内容説明
涙とよだれがいっしょに出る!食べること、そして生きることを問う揮身の書き下ろしエッセー。
目次
イーハトーブの孤高 宮沢賢治様―ウニ
偉大なる漫画家 川崎のぼる様―トンカツ
大虐殺者 ポル・ポト様―塩
旅のプリマドンナ 兼高かおる様―機内食
東京都知事 青島幸男様―沙魚(はぜ)
進化論学者 チャールズ・ダーウィン様―バナナ
親愛なる茅ケ崎の詩人 和製ギンズバーグ様―黒鯛
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
赤ヒゲ
1
手紙の形式で「食べる」ことへの作者の思いのたけが綴られてます。宛先は、宮沢賢治、川崎のぼる、ポル・ポト、兼高かおる、青島幸男、チャールズ・ダーウィン、和製ギンズバーグの7名。多様な人選同様、手紙の中身もバラエティ豊かで面白い!例えば、青島知事宛の手紙は、「沙魚(ハゼ)」を食材に東京湾のハゼ釣り談義に始まり、世界をぐるっと一周して戻ってくると、東京大空襲へと時を遡り、平和記念館建設を持ちかけて締めくくられます。「食べる」ことを主題にしつつ、根底には「生きる」ことへの作者の鋭い問いかけが感じられます。
やまとまと
1
この本を前に読んでから10年以上は経つだろうか。今1歳の息子が日本語が分かるようになった時に読んでほしい。
カンパネルラ
1
宮沢賢治-ウニ、ダーウィン-バナナと最後の黒鯛はフィクションかもしれないが、詩人らしいうまい表現で、気持ちを伝えている。2007/11/17
やまとまと
0
再々再読。ポルポトの塩が効いた話が印象に残る。今のウクライナ戦争による食糧危機はどうなっていくのだろう。2022/06/25