内容説明
ボストンの弁護士ブレイディ・コインのもとへひとりの老婦人が訪ねてきた。息子のジョージが死んだ。自殺ということだが信じられない。真相をさぐってほしいというのだった。コインは、ジョージが勤めていた高校へ行き、調査をはじめたが…。新人タプリーが詩情豊かなハードボイルドタッチで描いた注目のデビュー作。スクリブナー犯罪小説賞受賞。本年度、英国推理作家協会賞最優秀処女長編賞（ジョン・クリーシー賞）候補作品！！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
4
一部では治安の悪化も伝えられる、しかし名門大学の集まるボストンが舞台。同市の金持ちを相手とする弁護士が主人公である。シリーズ物の第一作ということだが、なかなか好感の持てる人物が主人公で、事件や登場人物にも過剰な性格付けはない。奇矯な文体もなく無用な殺人も繰り返されない。退屈してもよいのだがグイグイと、否むしろじっくりと反芻しつつ読ませる質の良さがある。ボストン名門大学子女の引き起こした過去の事件を背景に置き、ストーリーに真実味を与えている。2020/01/22
